写真日記
卓球大会その2
昨日の日記にもあるように、バーンロムサイがナンプレー村の子どもたちと一緒に続けているプロジェクトの1つ、スポーツ大会(今回は卓球)が無事終了しました。
いつもお世話になっている近所の手漉き紙工房のヤンさんが、昨年の10周年記念にプレゼントしてくださった卓球台。それがきっかけで子どもたちも卓球に親しむようになり、大会が決まってからは夕方になると、うちの子どもたちよりも早く帰宅する村の子どもたちが、毎日たくさん練習しに来ていました。
観ていてもあまり面白くないかな・・と思いきや、最初からかなり興奮して観戦!村の子どもたちは気合が入っていて、また上手い子も多く、それに比べると相変わらずバーンロムサイの子どもたちは、どうも表に出ると大人しくなってしまいます。思わずうちの子どもが村の子に勝つと歓声をあげてしまいそうになるのを、グッとおさえて、ウェウや保母さんたちと「公平に、公平に」と冷静さを保つのが大変でした。そのような中、闘志を胸に秘め?淡々と勝ち進んだオンとガノックの1位と2位には「公平に」をすっかり忘れて狂喜乱舞!
バーンロムサイは6歳のアーパイから参加しているので、小さな子どもたちのゲームは「卓球」ではなくまるで余興のようで、緊迫した上手い子どもたちのゲームの合間に、笑い転げる楽しい時間となりました。アーパイはラケットは握っていますが、球は手で投げています。ペットの秘密兵器「必殺叩きつけ天井サーブ」が10回の内奇跡的に1回成功する度に、「オ~~!」と歓声があがります。相手はタム。残念ながらペットは負けましたが、彼も私たちも十分楽しめました。
村のクリッサナー君。彼は一回戦でビー(結構上手いです)と接戦の末勝ち、でも2回戦で健闘しましたが負けてしまいました。明るい子で、特にゲンとウマが合うらしく良く一緒に話しています。タムや他のちびっ子にサーブの仕方など教えてくれる、とても優しいイイ子です。村の子と楽しそうに手を繋いで話しているスーワイやダオ、昼食もガヤガヤ一緒に食べる男の子たち、以前を思うと夢のような光景です。
スポーツ大会や週末のサッカー、夏休みのキャンプなど、村の子どもと一緒のこのプロジェクトをサポートしてくださっているのが「SATA Foundation」。通常、団体や企業からのご寄付は、どうしても形に残る建物などハード面が多く、このような地域社会に根差したプロジェクトではありますが、ソフト部分に対する支援を受けるのはとても難しいのが現状です。
貧しい家庭や、ミャンマーから逃れて来たタイヤイ族の子どもたちが多く居るナンプレー村。バーンロムサイがかつては差別と偏見に遭っていたこの村の中で、時間を経てその壁が取り払われ、現在のように子どもたちは一緒に遊び、食事をし、バーンロムサイが村の中心となって様々なプロジェクトを行うまでに至ったことにSATA Foundationは賛同してくださいました。
私たちだけでなく、他NGOも様々なプロジェクトを実施するために、ソフト面での支援を必要としている所はたくさんありますが、なかなか「***様寄贈」とプレートを付けたり出来ないものなので、支援を受けられず意義あるプロジェクトが実施できずにいることも多々あると思うのです。この先、このようなソフト面への支援をしてくださる企業や団体が増えることを望みます。
こうして卓球大会が大成功のうち終了し、タイ人スタッフ、ベン、エー、ダムもホッと一息。大声をあげて試合進行をやっていたので途中で頭痛薬を飲みながらの実行委員兼審判の3名、影の功労者です。お疲れ様でした!
麻生 賀津子|2010/07/12 (月)
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