先週土曜日の日記で、パヌとタムと一緒にかき氷を買いに行った話をしたが、今日はその続編である。小さな男の子が、その小さな手でお小遣いを握りしめ、大人の手を引きながら駄菓子屋へ走る。そして大人が向けるカメラに目もくれず、買ってきたかき氷を夢中でひたすらかきこむ。蝉の声と強烈な日差しにまどろむ昼下がり...と、まるで絵に描いたかのようにほのぼのとしたひと夏の光景であったはずなのだが...。

　この日の夕食後、保父のコムさんから「今日パヌとタムがかき氷を買いに行ったお金は、実はポンから盗んだものなんだよ」と衝撃の事実を打ち明けられた。どういった経緯で発覚したのかはわからないが、2人とも容疑を認めているもよう。その罰としてさせられているのが、写真のポーズ。互いの足を片足ずつ手で支え合い、そのままひたすら静止。国が違えばお仕置きのポーズも違うもので、ああ、こういうバリエーションもあるのか、と妙に見入ってしまった。

　パヌは滝のように涙を流しながら泣きじゃくり、タムはものすごく落ち込んだ硬い表情でずっとうつむいている。少ないお小遣いをやり繰りしてかき氷を買うなんて、なんてけなげでかわいらしいのだろうと、昼間すっかり騙されてしまった自分にため息...。タムに至っては「まだ5バーツ残っているから、明日また一緒に買いに行こうね！」と、盗難金の運用プランまでちゃっかり立てていた始末。お仕置きのポーズに耐える2人を横目に、実は自分もその金を借りたんだけどなあ（もちろん盗んだお金だとは知らなかったが）...と、なんだか少し申し訳ない気持ちにもなってしまうのであった。