写真日記
7年前の今日
ピチットとゴルフが退院し、子どもたち全員がそろって1週間たちました。二人とも笑顔はまだ少ないものの、ゆっくりと元気になっていってる様子。
ピチットは、学校組のお兄さんたちとよく遊んでもらっていて、今日の午後はグライソンと庭で土遊びをしていました。ピチットが小さないたずらをしたりすると、グライソンはちゃんと分かっていて程ほどの反撃をしてからかったり。ピチットはまだ私にはあまりおしゃべりをしてくれませんが、子ども同士ではいろいろ会話があるようです。しばらくふさぎこんで無口だったピチットの声が、聞こえてくるようになりました。
最年少のゴルフも元気です。食欲もあって、特にデザートは自分の分がなくなると、人の分を貰おうとしゃべれないものの全身でアピール。ゴルフに両手をあげて欲しがられると、食いしん坊のタンも食べている最中のバナナをゴルフの口に運んであげています。叱られることの多いタンもゴルフには良いお兄さんです。今日のおやつを最後までゆっくり食べたゴルフは、プレイルームに戻ってもなんだか不満気。ぐずるゴルフの手を引いて行きたがるほうへ歩いてゆくと、子どもたちが歯磨きをする細長い洗面所の前で足が止まりました。洗面台の縁に座らせ蛇口をひねると、自分の足の裏をぬらしたり、蛇口をひねって勢いを強くしたり弱くしたり。しばらく遊んでいるうちにゴルフも私も水も水浸し。再び泣き出したゴルフはそれでも自分でバスタオルを取りに行きました。
子どもたちの体調は些細なことで変化します。それでも、少しずつ少しずつ彼らのペースで成長しています。(ボランティア 久嶋和代 記)
この7年前の日記に登場したピチットはこの日から3カ月後の7月3日に、そしてゴルフも半年後の10月6日亡くなってしまいました。
グライは今年3月、3年間通ったシーピンムアン中学を卒業、5月から専門高等学校に入学します。ピチットは生きていれば今年で13歳。ゴルフが8歳になります。
タイではエイズで亡くなる人たちの数は抗HIV薬のお陰で激変しましたが、若い人たちの間で感染は広がっています。2008年日本国内では新たに1113人がHIVに感染、432人が新たにエイズを発症したとの事。
未だローマ法王がコンドームの使用を禁止しているとは、、、
名取 美和|2009/03/31 (火)
前の写真日記:マスク
次の写真日記:スピーディな転職劇