ついこの間までは涼しかったのが、日々気温は急上昇、いつの間にやらすっかり暑くなってきた。タイでは例年、ソンクラーン（タイ正月）の時期が一番暑いと いわれているが、そのソンクラーンまでいよいよあと1ヶ月。どうりで暑いわけだ。思えば乾期に入ってから、雨らしい雨はほとんど降っていなかった。ホーム の庭は、大工さんたちが日々スプリンクラーを回して水を撒いてくれているので、相変わらず青々としているが、一歩外へ出れば土は乾ききり、草木も心なしか 元気がないように見える。

　僕が今住んでいる家には小さな庭があり、木も植わっている。雨期には全く気にもしなかったのだが、こうも乾い た天気ばかりが続くと草花のことがだんだん気になるようになり、ホースで水を撒くようになったのが数ヶ月前。それでも毎日ではなく、時間のある時に週に 2、3回、朝だったり夕方だったりとかなり気まぐれな習慣であった。

　それが最近の暑さ、そして日中の日差しの強さを自分の肌で感じるよ うになると、毎日やらなければ草や木がとても可哀相だと思うようになり、日々の日課になった。そしてつい先日、その日はたまたまずっと時間がなく、結局水 撒きを始めたのは夜、寝る前。もちろん外は真っ暗。部屋から漏れる明かりだけを頼りに、水を撒いたのだが、部屋に戻って窓を全開にすると...水撒きのおかげ で驚くほどに涼しい空気が流れてくる！

　これはいいエアコン替わりと、この日以来、「寝る前に水撒き」が僕の日課になったのだが、一昨日 の夜、実に何ヶ月ぶりかに雨が降った。そして昨日も同じように、夜遅くになって雨。雨のあとはぐっと涼しくなり、昼間の暑さを忘れさせてくれるような、そ れはそれは快適な寝つき。自分で水撒きもいいのだが、やっぱり天然の水撒きにはかなわない、ということで僕の日課はあえなく一時休止となってしまった。