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写真日記


セミ遊び

0326-05.jpg先日の寛人さんの日記にもある様に、暑くなってきたこの時期はホームの木々でセミたちが大きな声で鳴いています。タイのセミの鳴き声は日本にいる時には聞 いたことのない程の大きく、まるでスピーカーから大音量で流れるサイレンの音の様です。今週日本からやって来ている元ボランティアスタッフの伊藤美和ちゃ んは、早朝突然鳴き始めたセミの声に、火事か何かのサイレンの音かと驚き外まで出て確認したほど!不思議な事に木の上のセミ達はみんなで相談しているかの 如く、毎日ある時間になると一斉に鳴き出し、一定の時間がたつとこれまた一斉にぴたりと鳴き止みます。陽之助くんもセミの声でかかってきた電話先の声が聞 こえない・・と嘆いており、大人にとってはセミたちの声で暑さも倍増するような気にさえなります。

けれど、そんなセミたちも子どもにとっ ては格好の遊び道具。朝は、前の日の夜に脱皮を終えた抜け殻を集めて遊びます。「サワディーカップ」と朝一番に会ったボーイのTシャツを見ると、セミの抜 け殻ブローチをいっぱいにつけているし、ダーオはお料理ごっこで抜け殻に綺麗な花びらを添えてお料理にしているし。自転車のかごにあふれる程の抜け殻を入 れていたり、ばけついっぱいに集めていたり・・。これだけの子どもがいるのにみんなが十分に抜け殻を手にして遊べている事、それも毎日。この数週間で一体 何匹のセミたちがホームで羽化したのかと思うとぞっとしてしまうほどです。夜は夜で、抜け殻ではなく本物のセミを捕まえて遊ぶ子どもたち。日本でもよくみ る茶色いアブラゼミよりも、子どもたちが何よりも欲しいのはエメラルドグリーン色のセミ。中でもメイレックはそのエメラルドグリーンのセミが大好きで、保 父のコムさんが捕まえた時には必至になって「ちょうだい!!」とお願いしていたほどです。子どもたちと一緒にいて抜け殻は怖くなくなったけれど、さすがに 大きなセミはまだ無理。やっぱり子どもたちは逞しい!と、大きな声で鳴き、羽をバタバタさせている巨大なセミを持って喜ぶ姿を見る度に、そう感じます。
今日は雨の次の日だったせいか、まだセミの声は聞こえません。またいつもの時間になったら鳴き始めるのかな。

中出 絵里|2009/03/19 (木)

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