写真日記
7年前の日記です
夕べ、親戚の家から3週間ぶりに戻ってきたメイヤイ。事前に電話を入れてから迎えに行ったのだが、着いた途端帰りたくないと言い、隣の家に逃げ込んでしまった。そこでウェウ先生がおばさんと話す。「もしメイヤイが本当に叔母であるあなたの元で暮らしたい、その方が彼女にとって幸せなら、私たちは喜んで住民票を移したり転校の手続きをしましょう。でも大切なのはあなたがた親戚のみんなが本気で彼女の将来を考え引き取る気があるかです」しかし叔母はその決心がつかないようだった。
ウェウ先生は「私たちも預かった以上責任を持って子どもたちを育てている、学校に行かせ、健康管理に気をつけ、たくさんのスタッフやボランティアが愛情を持って接し、子どもたちの明るい将来を願って一緒に生活をしている。勿論このように可愛がってくれる親戚がいるのは、メイヤイの心の支えになるであろう。例えば生活の基盤はバーンロムサイとして学期休みに期間を決めて里帰りをする、と言うのはどうであろう。是非親戚の人たちも理解して、協力をしてほしい。私たちは仕方なく預かっているのではない私たちだって本気で彼女の事を考えている。」ウェウ先生の言葉に親としての強い思いがこもっていた。
(元スタッフ 大熊あゆみ記)
メイヤイはその後、学期休みをおばさんの家で暮らし、学校が始まると戻って来ると言う事をしばらく続けていましたが、ある日「おばさんの家で本当に暮らしたい、暮らせないなら自殺する」とまで発言。それほどおばさんと暮らしたいと思っているのなら彼女の思いをかなえてやりたいと、紆余曲折いろいろありましたが、学費と薬代はバーンロムサイが今後も支援し続けると言うことで、すべての手続きを終え上記の日記から1年後の2003年5月、おばさんの家に引き取られました。その後は休みの度にバーンロムサイに遊びに来るようになりました。しかし今度はおばさんのところには帰りたくない、バーンロムサイにまた戻りたいと言い出しましたが、あれだけ大騒ぎをして帰ったのだから、しばらくはおばさんのところでちゃんと暮らしてごらんなさいと話をしました。
そのメイヤイも今年15歳。しばらくバーンロムサイに来ていないし連絡もありません。心配ですが私たちの手を離れおばさん家族と暮らしている彼女が、毎日薬を飲み、元気で学校に通い落ち着いた暮らしをしていることを祈のるのみです。(名取美和 記)
名取 美和|2009/04/15 (水)
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