写真日記
フジタさん
バーンロムサイの衣類や小物を作る場合、日本のデザイナーの方からパターンをご寄付いただいたり、既成のパターンを自分たちなりにアレンジしたりしていますが、そうしたパターンの担当は、縫製場のゲーさんです。ゲーさんはバンコクの縫製学校できちんと勉強してきているため、縫製の知識は豊富です。しかしバーンロムサイの販売は日本向けのため、パターンの微妙なデザイン感覚がタイと違ったり、時代が変わるとパターンの書き方なども変化していて、近頃パターンを書くのに試行錯誤していました。そんな今年、チェンマイで日本食レストランを経営なさっているフジタさんご夫妻に出会いました。フジタさんは日本でプロのパターンナーとして長年のご経験がある方です。ご縁があって、そして幸運なことに、バーンロムサイのパターン作業を教えに来てくださることになりました。毎週一回テーマを決めて、ゲーさんと私とフジタさん3人でパターン講習会がスタートしました。縫製知識がない私は、専門用語で何を話しているかよくわからないことがあっても、二人はボディランゲージやパターン上の記号で分かり合い、ゲーさんは今まで勉強してきた知識やタイと違うやり方などを教わってパターンに対する考え方が変わり、今までこんな大変なことをしていたのか!ということに気づき、フジタさんから教わることによってパターン書きが楽しくなってきたようです。洋服のパターンは生身の体あってのもの。パターンは必ずしも数字だけに頼りきれないものであり、でも数字が必要であるという、そのバランスがとてもおもしろいのです。フジタさんの持っていらっしゃる経験を若いスタッフが引き継ぐことができ、バーンロムサイも本当に感謝しています。フジタさんありがとうございます。そして今後ともよろしくお願いいたします。(写真:山岳民族の古布)
馬場 容子|2009/05/28 (木)
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