写真日記
ピーダオとデート
ピーダオは今月の誕生日で18歳になります。かなり前から18歳のお誕生日にはメーエリも一緒にご飯を食べに行こうねと言ってくれていたのですが、私の帰国日が彼女の誕生日よりも先なので、先日、お誕生日を一緒にお祝いできない代わりに一緒に食事へ行きました。その日は学校もお休みだったので、彼女は彼も一緒にいい?と少し照れくさそうに笑い、市内のレストランで待ち合わせをしました。お昼に一緒に食事をして、それからデパートでお茶をして・・・。付き合っている彼とは3年以上友達同士で、数ヶ月前に恋人同士になったそう。バーンロムサイでは保母さんかの様に、誰よりもしっかりしている彼女ですが、彼といる時の姿を見ていると女の子そのもの。なんだか、ほっとしました。彼はバーンロムサイで生活している彼女の事を理解しているし、彼女の境遇は何も気にしないよと言ってくれたそうです。それを聞いて、彼女は嬉しくて涙が出たと話してくれました。どんなにしっかりとした子でも、どこかで甘えたい気持ちや、まだまだ子どもな部分は確実にあるはず。それはきっとピーダオにも言える事で、彼女には彼女なりの心の葛藤があったり、癒えない寂しさがあったりするのかもしれません。ホームでのしっかり者で頼りになる彼女の姿も本物ですが、きっと、彼の前で見せる10代のまっすぐなあの笑顔も彼女のありのままの姿。ホームの外でゆっくりお話をしながら、バーンロムサイのピーダオではなく、ひとりの17歳の女の子としての姿を見られた気がします。そして、何よりも彼女が甘えられる場所、頼れる場所がちゃんとふたりの間に存在している事に安心しました。(写真:ピーダオ)
きっと、この先、ピーダオの様に他の子たちも好きな人ができ、恋人ができることでしょう。類は友を呼ぶという言葉がある様に、彼らの心次第で出逢う人達が変わってくる。だからこそ、色んな問題や境遇がある子ども達だけれど、彼らが持っている純粋で優しい心はどんな時でも忘れずに過ごしてほしいと思います。 男の子は心から守ってあげたいと思える子に出逢えるように、女の子は心から愛してくれる人に出逢えますように。弟、妹の様なデック・トー(年長組の子ども 達)と接する時間が増えれば増えるほど、そう願わずにはいられなくなるのです。(写真:カメラを向けると小さい子の様にふざけるヌン)
中出 絵里|2009/06/03 (水)
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