写真日記
電気
今、電話回線の具合が悪い。以前はもの凄い雑音がありながらも通じていたが、ひどい時はまったく相手の声が聞こえないこともある。電話会社に連絡をしているが、なかなか改善されない。ADSLと言われているネット回線も、お得なプロモーションで今までの倍の容量が安く提供され、相談の結果そのプロモーションにのっかることにしたのだが、調子の良い時は問題ないけれど、受信は出来ても送信できなかったり、まったく駄目だったり・・、その度に寛人君はホーム中を走り回り原因の究明にあたってくれている。彼はこの経験の蓄積でものすごくコンピュータ環境に関して詳しくなった。大手2社の電話会社がプロモーション競争をしたのはいいけれど、環境がついてゆけない・・という話も聞いたことがある。
でも以前は日本ではそろそろADSLが主流になるころ、こちらではダイヤル回線に接続して、インターネットを使っている間は電話を使えない時代もあり、こうして日本の超高速回線とまではいかないまでも(帰国するたびにあまりの速さに感動している)、昔の環境を思い起こせば、この村も「発展したなぁ」と感無量。欧米人が多く住み始めているのも要因かもしれない。良い環境を経験してしまうと欲がでる。もっと速く!もっと速く!
先日は市内の「レストラン サイトーン」で電気が殆ど使えなくなった。暑い時期クーラーを入れて普通に営業していたのに、ある日突然電気の容量が足りなくなり、電子レンジもオーブンももちろんクーラーも使えなくなってしまった。厨房は汗だくでガスを駆使して料理を提供。PARTYの予約が入ったりなど以前よりたくさんの方に来ていただけるようになった矢先のこと、お店にとっては死活問題。電気会社に来てもらい、なんとか大きな支障もなく電気容量を増やすことで解決できたが、突然何が起こるか分からないこの国の怖さがある。特に電気や機械は鬼門だ。停電もたびたび起こり、市内が停電の時は大きな交差点の信号機がつかないので、交通渋滞となる・・が、何故か不思議と大きな事故が起こらない。タイ人はこの状態に慣れているのだ。一昨日の停電の交差点では、おまわりさんが居たと思ったら息子と川に石を投げて遊んでいて、まったく交通整理をする気配なし。私の車も含め、みな、微妙な強引さと譲り合いで右折したり直進したりしていた。
これだけ電気に頼っている今の自分の生活から「電気のない暮らし」はもう出来ないのかもしれない。これから3ヶ月がタイは雨季となる。停電の多くなる雨季は、蝋燭の灯を頼りにしたり、同時に断水になるので水の有難さを実感したりと、たまにはちょっとだけ「電気」から離れるのが良いのかもしれないと思う季節でもある。
麻生 賀津子|2009/07/14 (火)
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