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写真日記


チュアイガン

先週の土曜日、日本語学校から帰って来たナットが「宿題教えて!」とやってきた。昨年暮れに日本語能力検定試験4級に合格し、この5月から日本語コースのある公立高校へ入り、来月には市内の大学で様々な高校から日本語を勉強しているタイ人が集まってのヒヤリング大会に出場する。聞きとりは小さいころから日本人と一緒に暮らしていたので、彼の一番得意とするところ。学校で発音が日本人に近いと褒められたということも、日常に日本語を話す人たちが近くにいるからだろ。他の子どもたちよりも恵まれた環境にいることも少しずつ理解してきている。彼のように恵まれた環境はなくても、相当な努力でナットよりも日本語の上手いタイ人がたくさん居るのも現実だ。来月のヒヤリング大会はそれを知る良い機会になるかと。


そこで、宿題の話に戻るが、今年3級に挑戦する彼のやっている内容は結構難しい。「もらう」「もらった」「もらうことができる」「買います」「買ってもいいですか?」などなど促音が入ったりする理由を聞かれると「そういうものなのだ!」としか答えられない。外国人に日本語を教えることの出来る人は、また特別な勉強をしているので、素人の私に教えられることは「あっている、間違っている」くらいだ。漢字も300単語覚えなくてはならないらしく、さらに正確な書き方を教えようと思うと、書き順や、この字であっているのか?!など教えながら不安になることもしばしば。パソコンに頼っている昨今のつけが回って来ている。
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一通り彼の宿題を終えると、今度は私のタイ語の宿題の番。読む練習をしているのだが、もうこの歳になると、脳が覚えることを拒否しているので、悲惨な状態が続いている。文章を一度自分で読んで書きだしたものをナットに正確に読んでもらい、さらに意味の分からないところを教えてもらう。辞書をひかないでも彼の説明で分かるので、以外とナットは教え上手?!これからも「チュアイガン=助け合う」でいこう!と話している。

日本語の先生にナットとテンモーの様子を聞くと、ナットが「復習」をあまりしてこないので、このままだと3級は受からないと言われた。サッカーに夢中になりすぎていたことをナットがどこまで分かっているか・・。逆に心配していたテンモーが結構がんばっているとのこと。最近反抗期PART3に突入のテンモーだが、日本語の勉強は一生懸命やっていて上達していると聞きちょっと安心した。

いつも一等賞とはいわないけれど「すごいね~、ナット!」と言われていたい子なので、3級に落ちたら恥ずかしい・・と、そんな見栄っ張りなところから頑張り始めるのかもしれない。かなり難しくなる3級。復習が大切です!(私もです!)
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麻生 賀津子|2009/07/28 (火)

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