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写真日記


同居

090908-1.jpg縫製場の自分の部屋のデスクで仕事をしていると、時々背後でガサゴソッという音が聞こえることがあります。誰かが外を通ったのかなとあまり気にしていませんでしたが、昨日は、容子さんが本棚の後ろにトッケーが住んでいると言っていたことを突然思い出し、恐る恐る本棚の後ろを覗いてみました。
すると!そこにはトッケーの姿がありました。
トッケーとは、トカゲが大きくなった感じの生き物で、灰色にオレンジの斑点模様といったちょっとビックリする容姿をしています。富田竹二郎先生のタイ日大辞典でトッケーを調べてみると、

「ヤモリ科、オオイエヤモリ。体調約30㎝まで。家の外壁や軒下などにへばりついていて夜間虫を捕食する。皮膚はざらざらで、白赤紫などの斑点がいっぱいあって、さわるのは気味が悪いが大きな鳴き声は愛敬がある。・・・」(「富田竹二郎編、タイ日大辞典、めこん」)

とありました。実物を見てしまうと、愛敬なんてとても感じられないですけどね。
その他、トッケー、トッケーと鳴くが西洋人の耳にはゲッコーに聞こえるらしいとか、7回続けて鳴くと良いことがあるとか、鳴いている間に外出してはいけないと言われているなど、トッケーにまつわる言い伝えが色々と記されていました。

容子さんと一緒に見て以来は時々覗いてもいなかったので忘れかけていましたが、やっぱりまだ住んでいました。
このトッケー、昼間はほとんどこの本棚の後ろからは出てきませんが、これまで一度だけお昼休みから戻ったときに本棚の上の壁に出てきているのを目撃しました。部屋の電気をつけたらすぐにまた本棚の後ろの隙間に入っていってしまったのですが、辞書にあるように夜行性らしく、夜の間には出てきて縫製場内を移動しているようです。その証拠に、困ったことに時々フンを辺りかまわずしているのです。縫製場には出来上がった商品やこれから縫製する布などが置いてあるので、帰る前にはいつもフン対策で布をかぶせて帰るようにしています。
このトッケー、追い出してもまた戻ってくるらしいです。タイ人に聞いたところ、捕まえてどこか遠く離れた場所に逃がしてこれば戻ってはこられないはず、と言っていましたが、それを一体誰がやるの?という感じです。
私は正直虫が大嫌いで、タイなら普通に家にも侵入してくるヤモリでさえも、家の中で見ると悲鳴を上げていました。でも最近はさすがにちょっと慣れて、ヤモリくらいでは驚かなくなりましたが、いくらなんでもトッケーはちょっと怖いです。
でもまぁ昼間に出てきて害を加えるわけでもないし、ずっと本棚の後ろにいるだけなので、これは受け入れるしかないのだとあきらめています。追い出しても戻ってくるなら、彼(彼女?)にとってはそこが住家なのだろうし、これからも同居していくしかないのだと思ってお付き合いすることにします。だけど・・・できればフンは縫製場の外でお願いしたいです。

090908-2.jpg                             本棚裏の白い壁にへばりつくトッケー
                                (今日は頭が下でした)

上田 真理子|2009/09/08 (火)

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