写真日記
アーパイの表情
先日、出来上がった商品の写真撮影を外で一人でしていると、アーパイが近寄ってきました。最初はおとなしく見ていたものの、私が相手をするのもそこそこに商品の配置や撮影の角度を変えながら黙々と写真を撮り続けていたら、我慢できなくなったのかいたずらをし始めました。撮っている商品を取り上げてみたり、カメラの前にわざと手を出してみたり・・・こっちは早く済ませたい一心なのに本当に困った子です。
そんなことすると保母さんに言いつけるよ、と言ってみたところで全く効果なし。脇の下をくすぐったりしてようやく商品を返してもらっても、それが面白くて遊んで欲しいのか、並べ直した商品を何度も持って行きます。保母さんたちに言いに行こう、っとその場を離れるフリをすると、ダメダメやめて、とまた元に戻す、というのを何度か繰り返しました。
するとそこへ保父のベンさんが通りかかり、邪魔してないだろうねぇ、と声をかけられ黙り込むアーパイ。ちょっとだけ複雑な表情(に見えた)のアーパイを横目で見ながら、ベンさんが通り過ぎる間になんとか撮影終了。
いたずらとしてはとってもかわいいですけどね。時間がないときにはこちらも相手をする余裕がなくなるものです。
そんなアーパイ、その日の夜とてもかわいかったです。ちょっと帰りが遅くなってしまって縫製場から駐車場へ向かっていると、アーパイがやってきました。すると、こっちへ来い、と無言で手招き。こんな時間にどこ行くの?と聞くと、「ほうき」とだけ答えて縫製場の方へ行こうとします。「ほうきが何?ほうきが欲しいの?」と聞くとうなずくアーパイ。どうやら一人で部屋を出てきて向かったものの、真っ暗で怖いしどうしたものか、というところへ私が通りかかったようです。アーパイの後を着いて行くと、それを振り返りながら自分が先に歩くアーパイ。途中でちょっと止まって見ていたら、振り返ったアーパイの顔がとてもおかしかったです。私がすぐ後ろにいると思ったらいないので、一瞬恐怖を感じたような驚いたような感じで、でもすぐに私を見つけて安心してまた歩き出しました。
結局、天井のクモの巣を取り除くための長いほうきが欲しかったらしく、それを手にして部屋まで一緒に戻りました。部屋に戻ると私が着いてきたので、部屋のお姉さんたちはアーパイが私に迷惑をかけていると思ったのかちょっと怒り顔で、でも天井掃除の長いほうきを持ってきたことを告げると、さっさとやってくれていました。アーパイはほんとは自分でやりたかったのだろうけど、お姉さんたちがやってくれちゃって、その時のアーパイの表情もなんだかとてもおかしかったです。私がやろうと思ったのに、みたいな。
私はそこまで見て帰りましたけど、その日はアーパイの色々な表情が見られたなぁと思い出してはおかしくて、そしてとても愛しく思ったのでした。
上田 真理子|2009/10/02 (金)
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