ここのところほぼ毎晩と言っていいほどカブトムシを見かける。今日も1匹カブトムシがベランダの電気のところにやってきていて、アサマがまたパパイヤの皮の上にのせてあげていた。しばらくの間パパイヤを食べていたカブトムシだが、ふと気がつくといつの間にかパパイヤの皮の上からいなくなっていた。どこに行ったのだろうと探してみると、カブトムシは家の中の網戸にはりついていた。そして、よくよく見ると網戸の外側にはそのカブトムシを見つめるトッケーの姿が。アサマによれば、トッケーはカブトムシも食べてしまうそうだ。じーっとカブトムシを見つめていたトッケーは、ついにバクッとカブトムシに飛びついたが、網戸があるためカブトムシを食べることはできない。その後もじーっとカブトムシを見つめていたトッケーだったが、そのうち曇っていた空から満月間近のまんまるい月が顔を出し、月とトッケーとカブトムシが一つの窓に集まるという、なんとも不思議な光景になっていた。

ちなみに満月は明日で、明日の満月はオークパンサーだ。7月のカオパンサーから明日のオークパンサーまでの期間、僧侶たちはより厳しい修行を積む時期として、外泊も禁止されているそうで、この期間だけベジタリアンになるタイ人も少なくないと聞く。しかし、ベジタリアンとは縁のないトッケーはその後1時間、網戸の外からじーっとカブトムシを見つめ続けていた。