久しぶりに店で髪を切ってきた。前回店で髪を切ったのはいつ、どこでなのか思い出せないほど久しぶりだ。全く髪を切っていなかったわけではなく、いつもはアサマに髪を切ってもらっていた。というのも、これまで何度か店で髪を切ったことがあったが、タイ語で希望する髪形を伝えるのが難しく、さらに思った通りの髪形になることも少なかったので、最近ではアサマに髪を切ってもらっていたのだ。それがアサマが髪を切りたいというので、麻生さんに紹介してもらった店にアサマを連れていき、アサマが髪を切っているのを見ているうちに、このお兄さんならお願いしてもいいかもと思ったのだ。どんな髪型にしようなどと考えていなかったので、とりあえず短くしてくださいとだけ伝えると、予想通りいい感じで髪を切り進めていくお兄さん。久しぶりに安心して髪を切ってもらっていたのだが、突然お兄さんは前髪を真横に切り始めた。それも結構短く。短くそろっていくこの前髪は一体どうなってしまうのかと急に不安になりだしたが、様子を見守っていると、最後は前髪もちょっと短いかなとは思うもののきれいに仕上げてくれた。久しぶりによく切ってもらえたが、やはり前髪がちょっと気になるなと思いながらホームに帰ると、「ポーヒロト、その髪どこで切ったの？その前髪は今とても流行っているんだよ！ねえ、その前髪はどうやって頼んで切ってもらった？」と、ナット、ヌン、スから質問攻めにあってしまった。大きな男の子たちの間でこの前髪は大好評のようだ。自分では他は気に入っているけど、唯一気になっていた前髪を"若者"達にこんなに良い良いと言われると、日本とタイで違いはあるのかもしれないが、なんだかとても年を取ってしまった気がした。