写真日記
特大コムロイ
24日に行われたバーンロムサイの10周年パーティー、タイ人スタッフと子どもたちが1ヶ月前から準備したかいがあり、子どもたちのダンス、ナットとテンモーの日本語による司会も素晴らしく、また普段お世話になっている方々とともに近所の方々にもたくさん来ていただいて、大成功の10周年パーティーとなった。そのパーティーの最後を飾ったのが、先日の麻生さんの日記にもあったチャイさんを始めとする大工さんチーム手作りの特大コムロイだ。9個の特大コムロイと1個の超特大コムロイの迫力と、いつまでも火花をおとしながら登っていくコムロイのきれいさにみんな大感動だったのだが、今日はその特大コムロイ作りの様子をお伝えしたいと思う。
まず特大コムロイ作りは薄い割には丈夫なコムロイ用の紙を糊でつなぎ合わせる作業から始まる。通常のコムロイは筒型をしているのだが、チャイさんチームの特大コムロイは直方体をしている。特大コムロイは36枚の紙を使用するため1面あたり6枚、超特大コムロイはその倍の72枚使用するため1面あたり12枚の紙をつなぎ合わせる。そして6面のうちの1つに丸い穴をあけ、竹で作った輪を取り付け底面の完成。次に天井になる面を床に広げ、その4辺に側面となる紙をたたんだ状態で貼り合わせていく。
この後は、先に側面同士を張り合わせ、つるしたコムロイに底面を張り合わせる方法と、先に底面を張り合わせ、最後に側面同士を張り合わせる方法どちらでもよく、これは自分のやりやすい方でよいそうだ。ちなみにチャイさんは前者、ヌイさんは後者の方法で作業していた。
張り合わせ作業終了後は、寝かせた特大コムロイに扇風機で風を送り込み、糊を乾かして特大コムロイの完成となる。乾燥作業中の超特大コムロイは大人が中に入れるほどの大きさ。いつの間にかチャイさんがコムロイの中に入っていました。
コムロイをあげる際には、ナムトック(タイ語で"滝"という意味)と呼ばれる花火と爆竹をコムロイにつるしてあげることもあるのだが、今回はこのナムトックもチャイさんチームの手作りだった。
特大コムロイは燃料ももちろん特大で、通常は3cm程に輪切りにされた燃料を使用するのだが、特大コムロイの燃料はトイレットペーパーまるまる1個に灯油をしみ込ませたもの。これに手作りナムトックを装着してコムロイをあげる準備は完了。
実はこの特大コムロイ、始めはチャイさんの知り合いのコムロイ屋さんに発注して作ってもらうはずだった。ところがコムロイ屋さんから紙を18枚使うサイズまでしか作ったことがなく、できないことはないがうまく飛ぶとは保証できないのでオーダーを受けることはないと言われてしまいチャイさんチームで作ることになったのだ。そんなコムロイ屋さんにも拒否されてしまうような特大コムロイ9個、超特大コムロイ1個の計10個を一つも落とすことなく見事飛ばしたチャイさんチーム。いつもなんでもできてすごいなぁと思うのだが、この日もチャイさんチームはすごいなぁと改めて実感した1日となった。
鈴木 寛人|2009/10/26 (月)
前の写真日記:絵本読み聞かせの旅 ご報告
次の写真日記:巨大サイズ