写真日記
草不足、水不足
バーンロムサイのゲストハウスの屋根は草葺き、3,4年に一度は葺き変えなくてはなりませんが、このところその材料となる草が手に入らないと大工のチャイさんが頭を抱えています。
この乾季の間に「土の家」の屋根を葺き替えなくてはならずそれに必要な材料は2000枚の草のマット、しかし現在まで手に入れる事が出来たのはわずか300枚、、、
土の家 土の家の草葺きの屋根
その理由は簡単「住宅開発」。いままで草が生えていたただの原っぱが次から次へと住宅地に造成されそこに「FOR SALE」の看板が立ちます。
この草葺きの屋根は夏涼しく、雨期のスコールにも強く、雨音がせず、見た目も素朴で美しくおまけに安い。何としてもゲストハウスの屋根は草葺きを維持したい!今年は葺き替えが出来てもそれ以降どうなるのか?
日本でも同じ、かや葺き屋根の茅が不足し、またその技術を持ったかや葺き職人の数も減り、おまけに地域によってはかや葺き屋根は火災予防のために禁止され、どうしてもかや葺の屋根を維持したい家は、かや葺き屋根の上に無粋にもトタンの屋根を被せなくてはいけなかったり、、、、
それに今年のチェンマイは水不足。バーンロムサイの貯水池は多分あと1,2ヶ月で干上がってしまうでしょう。以前は近所の人たちが共同で使用していた大きな貯水池も企業が買収、住宅やリゾート施設が建ち、村民には分けてもらえなくなってしまいました。なんとも世知辛い世の中にチェンマイもなりつつあります。
住宅地として販売中 売りに出ている貯水池
チェンマイに暮らしだして12年、この短い間にこの町がどれだけの変貌を遂げたか、、、びっくりです。それにしてもゲストハウスの屋根はどうしましょう。
名取 美和|2009/11/20 (金)
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