写真日記
「春近し」とは言うものの...
チェンマイは日々暑くなってきているとの事ですが、東京はまだまだ寒く、特に年が明けてからは雪やみぞれの降る日が結構ありました。先日は写真のように一面雪景色、「早く暖かくならないものだろうか、、、」と春を心待ちにしてしまいますが、陽射しはちょっとずつ暖かくなってきているような気もするこの数日、葉山では沈丁花が咲き始め香しい匂いを放っていました。
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「ファンドレイジング・セミナー」に参加して思うこと。
機会あって、2月の初旬に行なわれた「ファンドレイジング・日本2010」という集いに参加しました。ファンドレイジング、つまり「資金調達」のためのテクニックや気構えについて、いろいろな角度から講演やセミナーが行なわれたのですが、非営利活動を行なっている団体のみならず、企業や官公庁に勤める人たち、また大学や研究機関で働く人たちも多く参加していたのが印象的でした。北海道から鹿児島まで、日本の各地から約400人の参加者が集まったそうです。
なぜ今、(社会を良くするための)資金調達について情報を交換し、交流を深める集いがこのように盛況なのでしょうか?改めて考えてみると、
- 社会的問題(失業や貧困、教育や格差、差別の問題、ひいては国を越えた環境問題や国際協力など)を解決し、より多くの人たちが住みやすい社会をつくるために行政が出来る事には限界がある。
- 昔はご近所や同じエリアにすむ人たちの助け合いによって、多くの問題が解決されてきたが、今はそのようなしくみがどこかで裁ち切れ、世の中に無い。
- 企業も、これからは競争に勝ち続け、ひたすら利益を追求するだけではやってゆけない。業務を通じてどのように社会に役立つ事をするか、またそれをどのようにアピールするか、研究をしなければならない。
つまり、これまでのように市場をめぐっての競争を勝ち抜いた者だけにお金が集中するのではなく、「新しいお金の流れをつくる事によって、より多くの人たちが幸せに生きて行けるようになる」と思う人が増えてきたことの現れなのでしょうか?そう思いたいですし、このような集いがきっかけとなって持続してゆけば社会はもっと良くなるのかもしれません、、しかし、これが一時の流行やスタイルで終ってしまうかもしれない、、、こればかりは何とも予想がつきかねますが、ベーシックに「自分だけではなく、まわりの人も一緒に心地よくいきてゆく」ために考える事、動く事を忘れずにやってゆきたいと思いました。
セミナーでは、イベントを効果的に行なって活動を広めたり、インターネットや便利なシステムを利用して募金活動を行ったり、有効な伝達の方法についてなど技術的に勉強になることも多かったですが、やはり人の善意が善意を呼ぶという事例を聞くと、「何か私にも出来る事が有れば、、、」と思います。気持ちを動かされることにより人は励まされ、自分に出来ることを行い、それによって助けられた人がさらに人に役立つことをして気持ちを動かすーその相乗効果が良い広がりを作ってゆくのだとあらためて気づきました。そのような輪に少しでも関わりたい、、そんな事を思う二日間でした。
佐藤くみ|2010/02/22 (月)
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