写真日記
縦書きと横書き
空港近くにある大型スーパーの入口には、1つ10バーツ(30円弱)で寿司を売っている"ミスターすし"という屋台がある。特にここで寿司を買ったことはないのだが、先日ここの店員がかぶっていた店名入りの帽子を見て「これはタイ人は気がつかないだろうな。」と思ったことがある。タイ人というより正確には「日本語を知らない人は気がつかないだろうな。」なのだが、何に気がつかないのかというと、帽子に横書きで書かれていた店名が "ミスタ丨すし"になっていたのだ。屋台にかかっていた暖簾には縦書きで正しく"ミスターすし"と書かれていたので、それを1文字ずつそのまま横書きにしてしまったのだろう。また別の日にデパートの入口でもらったチラシには、"チェスター弁当"と縦書きで書かれていたのだが、こちらは縦書きなのに横書きの長音の記号"ー"が使われており、"ちぇすたいちべんとう"のようになってしまっていた。
日本語や中国語のように縦書きでも横書きでも両方が可能な言語は珍しいだろうし、横書きのみのタイ語を使用しているタイ人にとっては、まさか縦書きと横書きで長音の記号の書き方が違うなどとは思いもしなかったのだろう。この"ミスタ丨すし"に気がついて以来、この大型スーパーへ行くと「あ、今日も間違えている。」と店員の帽子を確認するのが癖になってしまった。
鈴木 寛人|2010/03/06 (土)
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