写真日記
水不足
去年の雨季が終わってからずっと心配だった裏の貯水池の水も、先月ついにポンプで吸い上げることができないほどの水量になってしまった。生活用水は水道水を使用しているのでよいのだが、庭のスプリンクラーを回せる回数も減ってしまい、雨を待つ毎日が続いている。先月末ごろから午後になると風が吹き、空が暗くなるという日が増えたが、その後に普通は降る雨がなぜか降ってくれない。市内やハンドン市場のあたりは雨が降ったという日もなぜかホームのあたりでは雨が降らない。
毎年雨季になると手ですくえるほどまで水位が上がり、乾季の間も枯れたことのないというトン君の家の井戸も、数時間水を使うと水が上がってこなくなってしまうそうで、こんなことは初めてだとトン君も言っていた。運河も期間を区切って水門ごとに水の使用できるエリアを調整しているようで、つい最近までホームのあたりは底の土が丸見えになるほどの水量しかなかった。先週からやっと水量の増えた運河では、あちこちでポンプを持ち出して来て水を吸い上げている人たちを多く見かける。
そんな中、今晩は雷が鳴り、それほど長い時間ではなかったが雨が降ってくれた。雷鳴が鳴りだした頃、「雷が鳴っているだろ?家の方はやっと雨がぽつぽつ落ちてきたけど、ホームの方は雨が降っているか?」とチャイさんも心配で電話をかけてきてくれたほど、みんなが雨を待っている。
日本にいたころは雨が待ち遠しいと思ったことなどはなかったが、今では雨乞いをしたくなるほどに雨が待ち遠しい。
『母乳目薬』
昨日の夜、息子におっぱいを飲ませ終えたアサマが、まだ流れてくる母乳を小さなビンに集め始めた。母乳を何に使うつもりなのかと聞いてみると、縫製場のジェーンちゃんに少しでよいので母乳がほしいと言われたのだそうだ。モン族のジェーンちゃんの村では、目が痛かったり、かゆかったりした時には、母乳を目薬代わりに目にさすのだそうだ。なんとも珍しい話に母乳を届けるアサマについて行ってみると、今日はなぜか左目が痛かったというジェーンちゃんは、ヌンちゃんに手伝ってもらい本当に母乳を目にさしていた。「明日も痛かったらまたあげるから言ってね。」とアサマが言うと、「これは本当に効くから1回で十分です。」とジェーンちゃん。本当に効いたのか今日目の具合を聞いてみると、目の痛みはすっかり治まったとジェーンちゃんは言っていた。母乳には何か目に良い成分が含まれているのだろうか?目が痛くなった時に母乳を探すより目薬を探すほうがずっと早そうだが、機会があったら試してみようかな・・・。
鈴木 寛人|2010/05/03 (月)
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