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この先どうなっていくのでしょう。

今回の反政府組織UDDと治安部隊のぶつかり合いを見ていて、微笑みの国タイの人たちがこんなに熱い人たちなのだとビックリさせられました。良し悪しは別にして今の日本人が何に対してもこれほど熱くなるとはまず思えません。

ここナンプレー村でも多くの人たちは銃を持っています。銃の取得と保持が比較的簡単にできるこの国と日本では有事の際、事の大きさが違います。どの様な事情があるにしても反政府デモで数十人の死者が出るなど日本では想像も出来ません。政治的、宗教的背景、地理的条件等で国民性の違いがあるのは当たり前ですが、これ程タイと日本の国民性の違いを実感させられたのは初めてです。

チェンマイでもこの煽りを受けホテル観光業界は急速に疲弊、バーンロムサイゲストハウスへの問い合わせも減り、レストラン・サイトーンも閑散としています。まるで水かけ祭りの延長のようなお祭り感覚で始まった反政府デモが、この様な事態にまでなるとはだれもが思っていなかったのではないでしょうか?

王様がお元気でしたらここまで事態が悪化することはなかったと思います。

東南アジアの他の国と違い植民地化されなかったタイ、しかしその歴史を見ると国内での権力闘争は常にあったようです。現在のプミポン王は王位につかれたお兄様が王宮内で暗殺され(未だ真相はわからず)そのあとを継ぎ王位につきました。またプミポン王の祖父であるラマ5世(在位1868年~1910年)は160人の愛人がおられ77人と子だくさん、現在に至るもタイの王室の血を引いた「ロイヤルファミリー」関係者の数が多いのはこう言った理由もあります。また現皇太子の現在の妃は3人目。そしてこの方たちは皆さん資産家です。また年々バンコクは豊かになり地方との格差が広がり、「低所得者の味方であったタクシンの政権復帰」を願い現政権に対するデモが今回の事件のそもそものはじまりでした。納得しての解決ではなく、武力による強制撤去であるので、表向き終息したように見えますが不満を抱えた赤シャツは地下にもぐって時期をうかがいまた表に出てくるとの噂もすでに耳にします。

バーンロムサイのあるここナンプレー村にいると感じられないのですが、何か大きな変革のうねりが始まったと言う事でしょうか。


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「AMAZING THAILAND」

名取 美和|2010/05/19 (水)

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