写真日記
自然、だから
バーンロムサイから車で15分ほどのところにある我が家。バーンロムサイよりはチェンマイ市内に近いのですが、緑がまだまだ多い地域です。そうした場所にある我が家のシャワールームに、最近、妙な「お客様」が多くて困っています。
タイの住宅は、日本では考えられないような簡単な建築であることも多く。我が家のシャワールームの配水管は、水色のパイプの口がそのまま床の隅に繋がっていて、蓋がついていません。
ここ最近、その配水管を伝って外からいろんな「お客様」が出てくるようになりました。
最初はゴキブリ。これは日本でもポピュラーなものなので、苦手ではあるもののそんなには驚きません。
とある日はカンコックと呼ばれる茶色い大きな蛙。始めて見たときは配水管から伝ってきたとは思えないほど大きな蛙だったのですが。別の日に私がシャワーを浴びていたら、そのシャワーの流れる水を掻き分けて蛙が配水管から顔をだしました。それで済むかと思ったら、その蛙の横からさらに、ムカデが這い出してきました。シャワーを浴びるような無防備な格好だった私は、さすがにシャワールームから逃げ出しました。ムカデは刺されると大変痛いのだそうです。
タイのシャワールームは大抵トイレも兼ねています。一日に何回かは必ず行かなければいけません。夜中に寝ぼけて何かを踏んでしまわないか?とシャワールームに行く度に身構えてしまいます。
そして今朝。
朝起きて、シャワールームを確認。よし、今日は何もいない、と私はシャワーを浴び始めました。私は近視なので、メガネがないとあまり視界がはっきりしません。メガネをはずしてシャワーを浴び、その終わり掛けのとき・・・何か黒い蠢くものが配水管から這い出してきました。その動きから、蛙じゃない!でも大きい!とメガネをかけていない私はその物体が何かわからず、体がすくんでしまいました。
メガネをかけて確認すると、大きな黒サソリ!バーンロムサイで暮らしていた頃も何度かサソリを見かけていましたが、このサソリはだいぶ体が大きい種類のもの。体の長さは尻尾も含めて私の手のひらほどはあります。私はとりあえずシャワールームのドアを開けて、狭いシャワールームのできるだけ隅に避難。サソリは慌てて水のないシャワールームの外に逃げて行きました。
後から起きてきた夫にサソリが出た!最近、いろんな生き物が出てくる!と私が訴えると、夫はただ一言。「自然、だから」
緑と土に囲まれた、自然が多い場所で暮らせば、それに伴いいろんな生き物に出会います。それはうれしいことなんですが。でもせめて、安心してシャワーを浴びられるように配水管に蓋はしよう、と思います。
小泉 幸季|2010/05/20 (木)
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