写真日記
テンモー
テンモーが交通事故に遭い、そして今こうしてホームに戻って来るまでの間、チェンマイのタイ人スタッフ、日本人スタッフたちも必死の対応、眠れぬ夜を過ごし、病院へ行き、全員がテンモーの快復を心から願ったおかげで、そして彼女自身の強さで今こうして生きて、ここに居て、日々良くなって来ています。本当によかった!!
先日は介護士の肩を借りて、図書館の前の椅子に少しだけ座っていました。驚くべき回復力。抗HIV薬を飲まずに自分の免疫力でHIVウィルスと16年間闘って来ているテンモーの強さを感じます。
事故直後からのテンモーを見ているベンさんの話しや、何度も病院に足を運んだ日本人スタッフたちからの話しは、どれだけ重傷だったかがリアルに伝わって来て、あらためて生きて、そして元気になって来ていることが、すごいことだと・・。
ベンさんは、テンモーの状況が思わしくない時期に電話が鳴ると心臓が止まりそうになったと言っていました。病院から連絡を受けるウェウ、そのウェウから連絡を受けるタイ人スタッフと寛人君、寛人君から連絡を受ける私、私から連絡を受ける名取・・、皆心臓がいくつあっても足りない位、電話の音に緊張していたと思います。日本で携帯がなり、それがタイからだと分かると、受ける前に深呼吸をして「良い知らせでありますように!!」」と念じ、1・2・3と数えてからボタンを押していたのは、チェンマイでも日本でも同じだったようです。
テンモーが手術を受けた病院は、チェンマイで一番の国立病院なので、危険な状態や重篤な患者さんがたくさん来ます。2回目の手術を終え、危険な状態を脱し、ICUから普通病棟に移ったという嬉しい知らせを聞いて間もなく、「退院してホームに戻る」と連絡を受けた時は「え~~っ!!!」と絶句。当然少なくても一カ月位は入院すると思っていたのですが、自宅療養で大丈夫と主治医の判断が出れば、後がたくさんつかえているので退院しなくてはならないそうです。即、ホームではなく何処か私立の病院などでもう少し様子を見ることは出来ないのかと聞きましたが、別の病院に入るなどとんでもないことで、それはイコール主治医を信頼していないことになり、今後良い治療が受けられないというのが、タイの一般的な事情のようです。一昔前の日本のようなのですね。きっとセカンドオピニオンなどまだまだとんでもないのでしょう。幸いテンモーとも相性の良い若くてしっかりした介護士の女性を2名紹介してもらい、今は24時間ICUでテンモーと一緒に居てくれ、きちんと報告書も書いてくれるので安心です。
『ワールドカップ』
タイでもワールドカップに沸いています。色々な国の人が暮らすこの街、そしてサッカーが大好きなタイ人、試合が始まる夕方頃からは自宅でテレビを観る人が多いのか街中も静かですし、大勢で観るのが好きな人は飲食店の特設観戦スクリーンやテレビのあるお店で観ているようです。
特にサッカー大好き!というわけではありませんが、やはり日本の試合は是非観たい・・ということで、19日の対オランダ戦は子どもたちと食堂で一緒に観ました。
宿題をしながら観ている子、全然分からないからと遊んでいる子、そして週末サッカーをしている男の子たちは真剣にプレーを観ています。どの国の選手の名前も良く知っていて、サッカーに詳しいナットの解説付きで観戦。
日本のシュートがはずれたり、チャンスを逃したりするたびに、大人げなく悔しがる私にニヤニヤした子どもたちの視線が一斉に注がれます。悔しくて机をたたいた時には、横に居たボーイが「これを敷くと痛くないよ」とノートを2冊置いてくれました。優しい・・。子どもたちももちろん日本を応援してくれていたのですが、善戦したのに残念ながら負けてしまった今回のオランダ戦。次回デンマークには是非勝って決勝に進出してほしいです。 スー!スー!(ガンバレ!ガンバレ!)
麻生 賀津子|2010/06/21 (月)
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