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モン語

先日のお昼休み、ご飯を食べ終えたジェーンちゃん、ダーオちゃん、ヌンちゃんの3人は縫製場の前で本を読んでいた。どんな本を読んでいるのか聞いてみると、ダーオちゃんはタイ語のチェンマイのガイドブック、ジェーンちゃんとヌンちゃんはモン語の本を読んでいるという。チェンマイのガイドブックを読んでいたダーオちゃんは、「なかなか遊びに行けないからガイドブックを見ているの。」と笑っていた。そして、モン語の本を読んでいたジェーンちゃんとヌンちゃんは現在モン語の読み書きの勉強中なのだそうだ。

モン族の3人は小さなころから家族や村の人たちとはモン語で話しているため、モン語を話すことはできるが、村にある小学校での授業は町の学校と同じくタイ語での授業となるため、タイ語の読み書きはできてもモン語の読み書きができないのだそうだ。学校ではモン語の授業というものはなく、モン語は親や年上の人から習うか、自分で勉強するしかないという。村での生活はモン語が話せれば、読み書きができなくても何ら支障はないそうだが、教会で配られるキリスト教の本はモン語で書かれているため、それが読みたくて今モン語の勉強をしているのだそうだ。3人の実家のある村に限らず、タイの少数民族の村にはキリスト教が広く布教されており、縫製場で働くリス族のアチャーさんやアジュさんンもキリスト教徒で、日曜日には仕事を休んで教会へ足を運んでいる。この日ジェーンちゃんが読んでいたのはモン語で書かれたキリスト教の歌の本、ヌンちゃんが読んでいたのはモン語の基礎の本なのだそうだが、これらの本は教会で配られたものだそう。ほとんどのモン語の本はどこかで買うのではなく、村の教会でもらったものだそうだ。

モン語はアルファベットで書かれていたので、タイ語と違って少し教えてもらえば読む分には読めるようになるかなとも思ったが、ローマ字読みとはまた発音が違って、やはり5分10分習っただけでは読めなかった。ジェーンちゃんもタイ語よりは勉強しやすく、モン語もだいぶ読めるようになってきたが、まだタイ語のようにはすらすら読めないとのこと。

早くモン語をすらすら読めるようになりたいと言っていたジェーンちゃん。今日のお昼休みも3人は縫製場の前で本を読んでいた。


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ヌンちゃんが持っていたモン後の基礎の本

鈴木 寛人|2010/06/27 (日)

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