インターネットでタイのニュースを見ていると、「タイに76番目の県誕生」という見出しのニュースがあった。ニュースによると、東北部のノンカイ県を分割してブンカン郡を「ブンカン県」に昇格させる法案が、8月3日の閣議で承認されたそうで、法制委員会の審査を経て、国会に提出する予定とあった。タイは現在、1都75県のため、ブンカン県は76番目の県となるそう。ノンカイはラオスとの国境のメコン川沿いにある県だが、東西に350kmあるため、一部地域では県庁所在地までが遠く、手続きのため県庁に出向くのが困難という声が出ていたことと、ブンカンを県とすることで、ラオス国境からの麻薬流入、密輸なども効果的に防ぐことができることが、今回の新しい県の創設の理由のようだ。地図でラオスの首都ヴィエンチャンと接しているノンカイ県の場所を確認してみると確かに横に細長い形をしていた。
日本では市町村合併などは耳にするが、新しい県誕生というニュースは聞いたことがないだけに、ちょっと新鮮な感じのニュースだった。ちなみにタイでは1993年にも、サケーオ県、ノーンブワラムプー県、アムナートチャルーン県の3県が新設されたいた。ニュースの中には、与党第2党・国家威信党の調査によれば、ブンカンの住民のうち98・8％が県への昇格を希望しているとあったので、予算のことなどまではわからないが、この地域に住む人たちにとってはうれしいニュースだったのではないだろうか。

『トッケーも引越？』

朝縫製場の方がにぎやかったので見てみると、ジェーンちゃん、ダーオちゃん、ヌンちゃんが恐る恐る縫製場の中をのぞいており、少しすると悲鳴をあげて逃げ出していた。蛇でも出たのかと思い行ってみると、細い水道管の先につないだ紐にトッケーをぶら下げたチャイさんが縫製場の中から現れた。聞けば、昨日の真理子さんの日記にもあったように新しい縫製場が完成したため、ストックルームを移動しようと中の荷物を出していたところ、5、6匹のトッケーが一斉にストックルームから出てきて縫製場は大混乱になってしまったそう。そして、理由はわからないがチャイさんがその中の1匹を捕まえてしまったようだ。「こっちには絶対持ってこないで！」というおばちゃん達の声を背に、チャイさんは家の近くの木にトッケーを放して行ったため、「夜になったらあのトッケーは絶対寛人の家に行くわよ！」と、おばちゃん達は僕に同情した様子だったが、家にもすでに何匹かトッケーがいるので僕は構わないが、どちらかというと予期せぬ引っ越しをしなければいけなくトッケーの方に同情してしまう。