写真日記
「七夕」
日曜日の裕子さんの日記にあるように、ヒーリンクファミリー財団が開いて下さったイベントに子どもたちと一緒に行ってきました。一緒に行ったのは、小さな子どもたち、アーパイ、パヌ、ペット、タムの4人、そしてニサー、ジンダー、ペン、ダーオ、スーワイ、ミウ、みんなの取りまとめ役としてミルク、ピーダオ。
ヒーリングファミリー財団は、チェンマイとその近郊に住む障がい者の自立を支援し、就労機会を得るための作業訓練を行なう施設「バーンサヌック」を運営しており、アーティストやボランティアの人達の協力のもと、障がい者の方たちによる機織りの創作活動を行なっています。そしてバーンロムサイの縫製所では、裂き織り製品を作るためにヒーリングファミリーから織り機をお借りしています。
「織り」にちなんで、ヒーリングファミリーで行なわれたイベントのテーマは「七夕」。
到着後間もなく、早めの昼食をご馳走になり、バーンサヌックに通う子どもたちの親御さんが作って下さった盛りだくさんのお料理と、食べ放題のアイスクリームに子どもたちは大喜び!
思いきりお腹がいっぱいになった後は、バーンサヌック、バーンロムサイのそれぞれのメンバー紹介。まずは、ヒーリングファミリーの中山さんによる、笑いどころがたっぷり用意されたユーモア溢れるバーンサヌックのメンバー紹介。続いてバーンロムサイはピーダオがマイクを握り、子どもたちを一人一人紹介。いつも子どもたちの世話をしているピーダオ、こんな時も全く動ぜず、笑顔で話している姿は余裕たっぷり、貫禄十分です。
紹介が終ると、お互いの出し物披露会。バーンサヌックの皆さんはとてもユニークで愉快な踊りを見せて下さいました。対するバーンロムサイ、ちびっ子チームは、いつもイベントで踊っている「十八番」のダンスを披露。相変わらずキレの良い踊りをするタム、照れながらも楽しそうなパヌ、ひょうきんなペット、そしてニサー、ペン、ジンダーの女の子3人組も愛嬌たっぷりに踊っていました。
踊りの後は、いよいよ「七夕」イベントの始まり。配られた色とりどりの短冊に願い事を書きますが、子どもたちはみんな真剣そのもの。特に女の子達、ミルク、スーワイ、ミウ、ダーオは長い時間をかけてお願い事を考えたり、色鉛筆でさまざまな絵を描いてみたり、、。やっと書き上がった短冊は、用意していただいた笹の枝に結ばれました。
バーンサヌックで織られた織物の紹介があり、そして最後のイベントは、バーンサヌックで働いている日本人の学生やタイ人のボランティアの方々が中心となって作って下さった人形劇、「彦星と織姫」のお話。日本の学生さんの話す英語をもとに、タイの方によってタイ語に訳されて語られた七夕の物語は、バーンサヌックの皆さんの楽しい演技も加わって、子どもたちはとても興味深く見ていました。クライマックスは、長く美しい織物が「天の川」となり、天井から舞い降りてきて、みんなでその川の両側に立って、手を前に出し合って「橋」をかけた場面。天の神様、竜の作り物もとても良く出来ていて、子どもたちは物語の最後に興奮していました。
私は七夕の伝説のストーリーを忘れていたので、このような話だったんだと感慨深く思いました。また、古くから日本の行事となっている七夕の由来が、バーンサヌックの人達が織った織物を軸にタイの人やこどもたちにも紹介されたことはとても喜ばしいことであり、また、織った布を通して新しい人と人のつながりがに結びつけたこのお芝居は、本当に良く出来ていると感心してしまいました。
大満足したせいか、帰りの車で子どもたちはみんなぐっすりと眠っていました(短冊に書いた願い事の夢を見ているのか、それともそんなことはすっかり忘れているのかな?)。
ヒーリングファミリーとバーンサヌックの皆様、そしてボランティアの皆様、とても良い日曜日をすごさせていただき、本当にありがとうございました。今度は是非バーンロムサイにいらしてください!
佐藤くみ|2010/08/06 (金)
前の写真日記:今日が本番
次の写真日記:縫製場の大掃除