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大量生産の話

長期休暇をいただいて2週間ほど日本へ帰国していました。9月に入っても本当に暑くて真夏のような日々でしたが、タイへ戻る寸前にようやく涼しくなってきました。秋冬物もこの暑さでは売れないだろうなと思っていましたが、そろそろ本格的に秋冬物が欲しくなる気候になってきたのではないでしょうか。


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あさって出荷されるのを待つ商品たち


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体の大きいデーンさんが小さな古布のくるみボタンを作っているところ 


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古布くるみボタン  現在鎌倉のお店で好評発売中です



今回の帰国中、アパレル商社で仕事をしている同級生と会う機会があり、中国の縫製工場に毎月出張しているという話から、その工場での生産状況などについて色々と話を聞いてみました。

大量生産なのでもちろん工場ではラインを組み、1着仕上げるのにかかる時間をストップウォッチで計測、何分以内でできなければ採算が合わない、という計算をして、少しでも流れ作業の時間を短縮して生産効率を上げるべくラインの組み方を考えるのだそうです。
流れ作業の中で一人が縫ったものを次の人へ送るための動作一つも、時間短縮のために常に効率を考えて最短距離、最短時間になるようラインの設計をするそうです。

そんな話は私にとってはかなり衝撃的でした。何百枚というオーダーが入ったら、それは多分無理でしょうと言うしかないうちの縫製場では、流れ作業はほとんどなくて、縫製のおばちゃん1人が1着すべてを縫い上げるという縫製の仕方を取っています。効率が悪いのはわかりますし、これも限界かもしれないと思うのですが、大量生産を目的としていないバーンロムサイの縫製場では今のところこのやり方でなんとかギリギリやっていけています。

この同級生が言うには、そうやって自分の目がすべてに行き届く人数でやっている状態の方が絶対に楽しい、のだそうです。2週間ぶりに仕事に戻り、縫製場を覗いたら全員の顔を一度に確認できてあいさつもできる、やっぱりこの規模で頑張っていられるのは実はとても楽しいことなのかもしれないとふと思ったのでした。

一回の納品が数千枚、縫い子さんも何百人という規模の工場とバーンロムサイの縫製場を単純に比較することはもちろんできません。でも先日の優さんの日記にもあったように、うちはうちのやり方で、いいものを丁寧に作っていきたいと改めて思い直しました。


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今日の縫製場  いずれラインを組んだりすることもあるのかどうか・・・

上田 真理子|2010/09/28 (火)

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