写真日記
レストラン サイトーン
今から2年前の2008年10月、レストラン サイトーンがオープンしました。バンコクに会社のある日本人の有志の方々が出資をしてくださり、株式会社サイトーンを設立してくださいました。利益を社会貢献に使う事、そして将来の子どもたちの職場としても活用してもらいたいとの目的で始めたその株式会社サイトーンの最初のプロジェクトがレストラン・サイトーンでした。
そのレストラン サイトーンは本日をもって閉店する事といたしました。
メインストリートからは外れた住宅地の一角にあったと言う不利な立地条件、タイ国内での反政府デモの影響を受けての日本人のお客様の数の減少。またこの6月日本人シェフが帰国後、タイ人のシェフはその味をしっかりと守りお客様に提供し続けたのですが「日本人シェフがいないようでしたら伺いません」と言う声も残念ながら耳にしました。思うような利益を上げる事が出来ない、利益が出ないとバーンロムサイへの寄付も出来ず、結果意味をなさないと判断、残念ながらレストラン サイトーンはクローズと言う結論に至りました。
シェフあみさんの絶品「ビーフタンシチュウ」、初代シェフえみさんの「前菜5種盛り合わせ」や「天むす」、そしてサイトーン最後となった若い優秀なタイ人シェフ・タカテンのおいしい「タイ風海鮮スパゲッイ キーマオ」など、、
いつの日か子どもたちの中から料理人になりたいと思う子が出てくるかもしれません。その時には3人のシェフが残してくれた貴重なレシピを参考にこれらの味を復活させる事が出来ると願っています。
開店時から働いてくれたミャンマーから来たタイヤイ族のソム君、そして後にキッチンアシスタントとして働いてくれた同じくミャンマーからの避難民ダオちゃん夫婦にはバーンロムサイのゲストハウスで働いてもらう事にしました。同じく開店時から2年間お掃除皿洗い+心強いキッチン助手でもあったウィさんはサイドカーでお惣菜を売る仕事を始めるとの事。そして本当に料理が好きなタカテンシェフはこれからもレストランで働きたいと願っているので、何とかその希望をかなえてあげたく彼女の次の職場を探しています。
利益を社会の為に使う「社会貢献型企業」を目指して始めた株式会社サイトーンの最初の事業であったレストラン、いろいろな方たちとの貴重な出会いの場となりました。そしてこの2年間の経験を無駄にせず、次なる目標に向けて暫くの間「休眠」いたします。
この機会を提供して下さったバンコクの有志の方々には心よりの感謝を申し上げます。そしてレストラン サイトーンをご利用くださった皆様「本当にありがとうございました」
2年間レストランを支えてくれたスタッフの皆さん、本当にお疲れさまでした。
また次なる目標と夢に向かい歩んでください!ありがとうございました。
名取 美和|2010/10/31 (日)
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