写真日記
お金を稼ぐと言う事
ホームの30人の子どもたちもここを巣立ち、自分でお金を稼いで生活をしなくてはならない日がそれぞれにやってきます。しかし全員が社会に出て自立出来るかは疑問です。と言うのはHIVウイルスが成長の妨げになっているのか、お薬の副作用かはわかりませんが、学習障害等の軽度の障害があるのではと思われる子が何人かいます。そのような社会に出て独り立ちする事が難しいと思える子どもたちには、縫製場やゲストハウスで働ければと言った事情をバンコクでお店を経営していらっしゃる方に先月お話をしたところ、「うちの店で販売するビーズや皮紐のアクセサリーの製作を覚えれば、ある程度の収入になりますよ」との嬉しいお話をいただきました。
まずは保母さんに覚えてもらいそれを子どもたちに教える方法が良いのではないかと言う事になり、昨日早速バンコクからこの手仕事を教えるためにそのお店で販売しているアクセサリーの製作を担当している「先生」が来てくださいました。細かい仕事なのですが、覚えられれば、同じことの繰り返しと言う単純作業。興味を持った子が何人か参加し保母のレックさんとプーさんが一日半の特訓を受けました。商品として販売できるレベルにまでしなくてはならないので、習う方も真剣。
きちっとした完成品が出来れば作った子どもにはそれに対して1個いくらと言った代価を支払う。とても良い機会なので是非良い品を作りそれが継続した仕事になって欲しいと願っています。
社会に出て、働き、家族を持ち、人並みの生活が出来る事を30人全員の子どもたちに願ってはいますが、それが難しい子たちが自分に自信を持ち、自分を好きになり、将来少しでも自分の手でお金を稼ぎ、気持ち良い生活をおくるには今私たちに何が出来るのか考えていた中、出会った素敵な提案でした。
昨日と今日は保母さん以外に興味のある子数人が参加してまずは三種類のアクセサリーの作り方を教えてもらいました。根気よく教えてくださった「プイ先生」そして素敵な提案を下さったお店の経営者の方々に心より感謝申し上げます。
名取 美和|2010/11/20 (土)
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