写真日記
ガンニガの笑顔
チェンマイ市内にある、ヒーリングファミリー財団http://www.hffcm.org/の方々が、「一度ガンニガちゃんも一緒にやってみましょうよ」と誘ってくださり、昨日アーティストの皆さんの仲間に加わって「織り」をやったガンニガ。いつもホームで一人ポツンとしているし、殆ど外出することがない彼女にとって、外出すること、そこに友だちがいる事が、どれだけ楽しいことか・・。少々緊張気味で、保母のレックさんと、裕子さんと共に、ヒーリングファミリーに到着しました。
一台きちんとガンニガ用の織り機を準備してくださって、アーティストたちのリーダー格であるアンナさんが早速一から手とり足とり、丁寧に教えてくれます。大人たちは手も口も挟まず、彼らにすべて任せるのです。それがガンニガにとってもアーティストの人たちにとってもうまくゆくのだと伺い、私たちが居ると気が散るので別の部屋で待機。しばらくして覗いてみると、すでにピンク基調の織り布が少し出来あがっていて、ガンニガも真剣な、でも柔らかい笑顔を湛えて、アンナさんに教えてもらっています。
アーティストの皆さんはとても面倒見がよく、順番にガンニガへ教えに来てくれ、ガンニガも素直に習い、和気あいあいの良い雰囲気でした。
日本人スタッフの中山さんから色々なお話しを伺っていると、ここでは障害のある人とない人の壁がない、暖かい空気が流れている理由が分かってきます。もちろん大変なことも多々あるそうですし、そして常に全員の状態が落ち着いているとも限りません。でもいつ伺っても、楽しく明るい気持ちの良い場所なのです。「叱ってはだめです。彼らは誰よりも感受性が強く繊細な心の持ち主なので、人一倍傷つきやすい。そして一番いけないのは、頑張りなさい!とか、どうして上手に出来ないの?と言う事」
長い経験からの一言一言はとても参考になります。
あとはガンニガ一人置いていって大丈夫ですよ、とおっしゃって頂き、私たちは先に帰りました。
最初週に一回通いながら様子をみようと思っていたのですが、夕方帰って来たガンニガは、「来週火曜日から金曜日毎日行きたい!行っていい?」が第一声。あの後踊りの練習も皆と一緒にして、それもすごく楽しかったようです。
今日土曜日は、また一人ポツンとしている事が多かったガンニガですが、頭の中は来週のことで一杯らしく、すでに15回以上、来週は行けるよね?誰が送り迎えしてくれるの?など聞きに来ています。今もオフィスの窓の向こうに居るガンニガがこちらを見ていて、きっとこの後来週のことについて何か話しに来そうな気配・・・。来た!!やはり来週火曜日は何時に行くのか?という今日3回目くらいの質問でした。
まずは行きたい時に行かせてあげるよう、そして何かあればその都度相談にのって頂きながら、無理せずゆっくり・・です。
まだまだこの先ガンニガのことでは、多くのことが起こると思いますが、そこには今回のような嬉しい事もたくさんあるはず。タイ人スタッフも私たちも試行錯誤しつつ、ヒーリングファミリーの方々に色々なことを教えて頂きながら、ガンニガのこの笑顔がたくさん見られるようにしてゆきたいと思います。
麻生 賀津子|2010/12/04 (土)
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