写真日記
ちぢみガーゼの危機
バーンロムサイの定番商品をいくつも作っているちぢみガーゼ。
買ったときは普通のダブルガーゼに見えるのに洗って乾燥機にかけると面白いくらいにちぢむ布です。
なんと今、そのちぢみガーゼが市場から消えてなくなりつつあります。
正確にはバーンロムサイで使っているタイプのちぢみガーゼが、ですが・・・
ちぢみガーゼにも何種類かタイプがあって、それぞれにちぢみ方や伸び方、布の厚さなどが微妙に違うのです。
バーンロムサイでは試行錯誤を重ねた結果、うちの商品に最も適しているちぢみガーゼを選んで購入してきました。
ところがここ最近、いつも購入しているお店ではもうストックがないと言われました。
それは困るので仕入れているバンコクの工場にいつできるのか問い合わせてもらうと、バンコクの工場ではもう生産していない、と言います。
最近、布や資材、何もかもが値上がりしているのですが、この工場でも布を織る糸がものすごく値上がりし、うちが買っているちぢみガーゼを織る糸は一段と高くなり、もう織るのは難しいということになったようです。
そこを何とかと言ってみたのですが、もう生産していないから、という返事。
それに今は他の織りが目いっぱい先まで詰まっているとも。
そこで他のお店も何件も探してみていますが、今のところ同じものを買えるところは見つかっていません。
でも違うタイプのちぢみガーゼならまだ購入可能なので、とりあえずはそれを買ってきてどんなところが問題なのかなどをチェックしているところです。
同じ布が継続して購入できない、という問題は以前からありますが、まさかちぢみガーゼまでがという思いです。
でも購入できるもので対応策を考えていかなくてはどうしようもありません。
これからのちぢみガーゼ商品はこれまでとは少し違った質感のものになるかもしれませんが、この危機を何とか乗り超えたいと思っています。
左がこれまでのちぢみガーゼ、右が新しく試しているちぢみガーゼ
(見た目にはほとんど変わりません)
ヤイガンチャーと呼ばれる手織りに使うヘンプ糸も以前のものはすっかり姿を消しましたが、今は違うタイプのヘンプ糸で手織りを継続できています。
当たり前にあったものが突然なくなる、というのが継続して商品を作っていく上ではとても恐ろしいことなのですが、その都度臨機応変に対応して、その時々で最高に素敵なものを作っていけたらいいなと思っています。
上田 真理子|2011/02/15 (火)
前の写真日記:子どもたち、ナイトサファリへ行く。
次の写真日記:さき織りの指示を考える