写真日記
トゥンルアン村
バーンロムサイから北西に60キロほど行った谷合いに60世帯ほどのカレン族が暮らすトゥンルアン村はあります。
この村でバーンロムサイの為に「腰織り布」を織ってもらっています。自分の体を織機の一部として使う「腰織り」、女性たちが仕事の合間に少しずつ織ってます。いくつかの村で見た腰織りの中でも抜群に織り上がりの綺麗なこのトゥンルアン村の布、どんな所で織っているのか一度見に行きたいと思っていましたが、昨日行って来ました。
周りを畑に囲まれた谷合いの素敵な村でした。
米、トウモロコシと言った穀物やキャベツなどの野菜を中心とした農作物と牛や水牛は飼育し、自分たちの食べる鶏は自宅の下で豚と一緒に飼われています。周りの山からの湧水が小川となり谷間を流れています。
お昼をご馳走になった家でも料理は薪を使って煮炊きをしていました。二階にある台所の床板は隙間が開いておりそこで食器を洗った水は下に落ち、鶏や豚が綺麗に残飯を食べてくれます。電気は10年ほど前に来ていますが、どこの家も煮炊きには薪を使っていました。お年寄りの多くはカレン語しか話さないようですが、若者はテレビを通してでしょうかタイ語も覚え話しています。
何とも素敵な時間が流れていました。昨日は私たちの為に鶏が潰されたようですが、普段は野菜を中心とした食事、ほぼ自給自足で、電気が来なくなっても何の不便もきっと感じる事なく、暮らして行けるのでしょう。自分たちの着る衣類は自分たちで織り縫い、村人のほとんどが民族衣装を着ています。生きるために必要な衣食そして住も自分たちの手で作り上げる。カレンの人たちがこの村に住み出して300年、その頃と比べても人の暮らしてはさして変わりなく、日の出から日の入りまで働き暗くなると床に着く、、、私には羨ましく感じられたトゥンルアン村の生活でした。
5月13日から東京六本木のアクシスビル3階サボアヴィーブルでバーンロムサイの展覧会を開催します。この村で織った布で作ったクッションやマット、バッグを皆様にお届けします。是非見に来てください。
名取 美和|2011/04/27 (水)
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