写真日記
SHINRAPA!! NEWS Vol.1
4月1日の日記にあるように、チェンマイで活動するアーティスト、相田ちひろさんとホンさんが毎週、週末にバーンロムサイのこどもたちに向けて行っているアート教室。ちひろさんとホンさんから見た子どもたちの様子をお伝えする 、"SHINRAPA!! NEWS" 、「SHINRAPA(シラパ)」とは、タイ語でアートのこと、今日はその第1号をお届けします!
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SHINRAPA!! NEWS Vol.1
毎週末行っているシラパ(アート)教室では、自由な発想力をもとに、子どもたちが少し苦手な自主性、責任感、持久力を高めるために新しいプログラムをスタートさせました。それは、自分から「やってみたい」と言い出した言葉に責任感を持たせ、自分の力で完成させるプログラムです。私達は、やり方を教えるのではなく、自分で考えて決断し実行できるよう後押しする手伝いをします。それぞれのやりたいことを形にするために、調べたり、考えたり、多分挫折もするでしょう、、、そんなみんなのがんばりを、"SHINRAPA!! NEWS"を通してお届けします。
13歳以下のこどもたちは、絵画や粘土(陶芸)など、こちらで用意したものの中から自由に選んで制作し、13歳以上の子どもたちは、やりたいことを自分の手で見つけ出し制作に挑んでいきます。
13歳以上のグループの中で早速「じぶんのやりたいこと」を表明してきたのは、スラチャイ、ガノック、プロイの3人。
スラチャイ(17歳)は、ツリーハウスを造るそうです。自分でやると決めたことですが、まだまだこちらから訊ねないと自分から行動を起こすということが足りないように感じます。今日は、サイズを計り、杭をうち、イメージを紙に書き起こしたようです。
「私は、きれいな世界のお話をつくります。お話をつくることは、とっても楽しいし、自分に自信が持てるからすきです。」と、ガノック(13歳)はお話作りに夢中、こちらから誘導しなくてもイメージの絵とストーリーをまとめはじめました。
何かやりたいことある?というこちらからの問いに「写真を撮りたい」と迷いなく答えたプロイ(13歳)。これから、自分の興味のある写真を撮りつつ、合間にみんなの活動の記録をしていきます。突然目覚めたように違った角度からの作品を生み出すプロイ。まだまだムラがあるようだけど、来週はどんな写真をとるのかな?
「何かやりたいけど、自分に何ができるかわからない」と相談してきたミウ(14歳)。ちょうどホンが鋳込みの研究をしていたので、その流し込みの時間を図って管理する仕事をやってみる?と提案したところ喜んで引き受けました。「自分の役割ができた」と口にし、結構細かく時間を計ることもできたけど、、、今日だけで終りになる仕事ではないんだけどねー、来週からは、部屋に張り出してある新聞づくりをはじめたいそうです。
まだやりたいことをやるという主旨が飲み込めない様子のガンニガ(18歳)。まずは、自分が納得出来る作品を作る、それから人に見せる、また、自分が使う道具の準備と片付け、そんな段階を覚えてもらえるとうれしいです。
今日のちびっこ軍団は、絵を描いてふと思いついたら粘土をいじり、うまく出来なかったら絵に戻り、、、を繰り返していました。何かをヤル前に「○○をしていいですか?」と許可を求めるので、ここの部屋に入ったら自由、やってみたいことはやってみなさいと言った途端、昔の元気でのびのびした絵が帰ってきたようです。この年頃の子には、大人のひとこと、ひとことがすごく大きな意味をもつのだなぁと痛感しました。
ニサ(8歳)は、何にでも興味を示します。パソコンだってお手のもの、自分で今日の感想を打ち込みました。
毎週、シラパの部屋に貼り出される新聞には、色々な意味がこめられています。記事にされることで自分のプロジェクトに責任をもつこと、友人の成長に興味をもつこと、そして文字の読み書きの練習です。全体的に文字の読み書きが苦手な様子なので書くときも「どう書くんだっけ?」とたびたび質問されます。また、ちびっ子たちも記事を毎回読むことで、読みの上達を促しています。
また、部屋に時計をつけました。始める前に「今、何時何分ですか?」「何時何分になったら、このグループは片付けましょう」と呼びかけることにしました。まだ時計を読めない子も多いので、楽しみながら訓練していこうと思います。
※相田ちひろさん・ホンさんのブログは、
http://rencon-kumiai.blogspot.com/
SHINRAPA!! NEWS|2011/04/03 (日)
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