浦和レッズ ハートフルクラブ VOL.3
バーンロムサイの子どもたちとサッカーの始まりは、2005年。スタッフのダムが当時中学1年生になったばかりのナットやヌンやスーたちに基礎からしっかりと教え始めたのがきっかけでした。遊びでやるサッカーとは違い、毎週末の練習は真剣そのもの。確実に上達してゆくことが楽しくて、嬉しくて、子どもたちはサッカーに夢中になりました。
ダムコーチ
2008年、浦和レッズハートフルクラブ(
http://www.urawa-reds.co.jp/heartfull/)の皆さまから声をかけて頂き、ナンプレー村の学校のグラウンドで初めてのサッカースクールが行われました。プロのサッカー選手から直接学ぶことが出来るという滅多にない機会、村の子どもたちにも声をかけ、大変充実したスクールを開催して頂きました。そしてその日がバーンロムサイの子どもたちと村の子どもたちとのサッカー交流の始まりとなったのです。何度か書いているかもしれませんが、その時に子どもたち同士、同じコップで水を飲む姿は、かつてはあり得なかった光景で今でも目に焼き付いています。
その後、ダムさんがやっていたサッカーの練習に村の子どもたちが「僕たちも参加したい!」と言って来て、毎週末の午前中、きちんと基礎からプログラムを組んでの練習が始まりました。ハートフルクラブのサッカースクールがきっかけで、サッカーを一緒にやるようになり、村の中に根強く残っていた差別と偏見の空気が一気に和らいでいったのです。
翌年、チームの名前を『ロムサイFC』とし、メンバーも7歳から16歳の35名に増え、多くの交流試合や正式な試合に出場できるようになり、ハンドン市の大会では昨年優勝するという良いチームに成長しています。メンバーの中にはタイヤイ族というミャンマーから来た少数民族の子もおり、極貧の生活の中、ロムサイFCの毎週末のサッカーの日が楽しみで、始まる1時間前からホームに来て待っている子もいます。
2012年8月2日、昨年に続いて今年もまたハートフルクラブの皆さんが、サッカースクールをしにチェンマイへ来てくださり、ロムサイFC、5歳~16歳 約30名が参加しました。たくさんのオリジナル練習メニューの中から、その都度子どもたちにあったものを選び、技術だけではなく、協力し合うこと、コミュニケーションの大切さも同時に学ぶ独特のメニューがハートフルクラブにはたくさんあります。一見サッカーとは関係ないように見えても、その練習には意味があり、コーチのダムたちにとっても良い勉強となっていました。このサッカースクールを心待ちにしていた子どもたちは、ハートフルのコーチの言葉に真剣に耳を傾け、いつも以上にハイテンション、いくら走っても全然疲れる様子もなく、本当に楽しそうです。
村の子とタン
ゲン!
教える側も、習う側も真剣そのもの
城定コーチは、最年少5歳のアームを特訓
緑とオレンジに分かれてのゲーム形式での練習。ロムサイFCの子どもたちも本当に上達しています!結局緑チームが勝ちましたが、負けたオレンジの粘り強さもしっかりコーチは誉めてくれ、楽しい練習ゲームでした。
ビー!
オン!
今年は若いコーチ達が中心になってのスクール。きちんと若い世代に引き継いでゆこうというハートフルクラブの方針はとても見ていて気持ちの良いものです。
最後は年長の子どもたち VS 浦和レッズハートフルコーチ陣の試合。もちろん子どもたちの人数の方が多いのですが、落合キャプテンが守るゴールになかなか子どもたちは近づく事が出来ず、私たち観戦側は、本物のサッカーってこんなにすごいのね!!!と、それこそ滅多に観ることの出来ないプロの技術を間近に見て、興奮!でした。
プロってすごい!
日も暮れて、今年のハートフルクラブのサッカースクールも、とっても充実した内容で終わることが出来ました。これも時間をかけて準備してくださった浦和レッズのスタッフの皆さま、そして落合キャプテンはじめとするコーチ陣の皆さまのおかげです。
さらに日本で集めてくださったシューズやキーパーグローブ、ボールなどなど沢山の寄付を頂きました。なかなかサッカー用品を買う余裕がない昨今、本当にありがたいご寄付です。
ロムサイFC、バーンロムサイとナンプレー村の子どもたちにとって、今年も最高のサッカースクールとなりました。
浦和レッズ ハートフルクラブの皆さま、ありがとうございました!
来年も、絶対来てください!!
写真撮影:谷岡碧・上村亜紀
■宮城県/仙台市 ギャラリー杜間道(トウゲンドウ)「バーンロムサイ展」のお知らせ
8月3日(金)より8月7日(火)まで、宮城県仙台市の「ギャラリー杜間道(トウゲンドウ)」にて「バーンロムサイ展 【タイの子どもたちの家】から届くもの」が開催されます。夏に大活躍するコットンやリネンのトップスや新型タイパンツなどのバリエーションが楽しいボトムス、鮮やかな刺繍が目を惹く古布アイテムやカラフルなさきおり商品などをご用意しております。
杜間道さんは、職人さんの手による手間ひまかけた日常雑貨や、シンプルで長く愛される家具、絵画などを扱っていらっしゃるショップ。こじんまりとしたすてきな空間です。ぜひ皆様お誘い合わせの上、足をお運びください。
ギャラリー杜間道(トウゲンドウ)
「バーンロムサイ展 【タイの子どもたちの家】から届くもの」
期間:8月3日(金)~8月7日(火)
時間:11:30~18:30 ※最終日は17:00まで
場所:〒980-0821 宮城県仙台市青葉区春日町2-8 1階
tel.&fax. 022-224-7066
website :
http://www.tougendo.jp
麻生 賀津子 | 2012/08/05(日)
前の写真日記:祠と儀式次の写真日記:チェンライに行って来ました!写真日記一覧へ戻る