昔の写真にどっぷりつかる
東京 六本木 サボア・ヴィーブルでのバーンロムサイ展も無事終わりチェンマイへ戻って来ました。寒い中、たくさんの方々が会場に来てくださり、バーンロムサイの商品を買ってくださいました。
みなさま、ありがとうございました!
そしてチェンマイに戻るとベストシーズンを実感する日々。朝晩は思わず「寒い!」と厚手のものを着ることもありますが、日中は半袖でも大丈夫で、雨も降らず洗濯物が良く乾き、空の星は綺麗で、特にこの時期のすいかハウスの前はとても綺麗です。
2015年のホームページ改訂で、子どもの紹介文を書くにあたって、今回はホームを出て外に暮らす子どもたちを分かる限り全部書くことになりました。その文章をもう一度読んでいたら昔の写真を見たくなり、2003年から見始めたらもうドップリはまってしまったのです。12年前!干支が一周しています。
18歳になる前に、ホームを出ていった子どもたち。
親戚に引き取られたグライとメイヤイ。グライは色々な事を乗り越えた後、しっかりものの彼女と時々ホームにひょっこり現れたりして、今飲食店で働いています。叔母さんの家に引き取られたメイヤイはその後家を出て一時ハンドンの近くで働いていましたが、今は音信普通です。女グライソンの異名をもつ頭の切れるメイヤイのことなので、きっとどこかでしっかり生活していると思います。
グライのタイ風卵焼き カイジアーオは絶品!
大きな前歯のメイヤイに会いたい
シントーは家電のセールスマンに、ムーも一時セールスマンとして働いていたようですが今は音信不通。
養護施設で暮らすガンニガは、その施設でスタッフの一人として重い障害を持った人たちのお世話をしながら幸せに、そしてしっかり働いています。養子にいったガモーンとリター。シンデレラボーイとガールです。
今年久しぶりに会ったガンニガはとても幸せそうでした!
ボーイは18歳を前にホームを出て近くで大工さんの手伝いをしながら定時制高校へ通っていましたが、最近はムエタイジムで手伝いながら居候し、養鶏所や家具の運搬などの仕事をしているとのこと。定時制高校も通い、病院へも行き薬は飲んでいるようなのでそれだけでも安心です。またタムも国立孤児院へ自分で戻りたいと言って卒園を待たずに今年ホームを出てゆきました。
バーンロムサイで暮らすことが必ずしも幸せと感じない子どもたちももちろんいるのです。
頑張って生きていって欲しいです、ボーイ!!
子どもたちの通う市内の学校から頼まれて預かったアモンとゴップ。アモンは1ヶ月たらずで出てゆく事になりましたが、ゴップは保母のレックさんと連絡をとっていて、今バンコクでお父さんと暮らしています。元気に働き勉強もしているとか。
2011年以降、入園して来た子どもたちの中で、お母さんに引き取られた男の子のアーム。きちんとガジュマルの木に手を合わせて去って行ったのはまだ記憶に新しいことです。親戚が見つかって引き取られたクン、そしてセンダーオもお母さんと今チェンライで暮らしています。先日引き取られたボンもお父さんの親戚の家で元気にしていると聞きました。
ガジュマルの祠とアーム
18歳を過ぎ、卒園して現在ホームの外で暮らす子どもたちは15名。
チェンライの大学に通うポーン。ガールフレンドも出来、将来はお母さんが亡くなる直前に一緒に過ごしたピサヌロークの実家に戻って自動車修理店を開きたいとのこと。絶対実現して欲しいです。
古典舞踏の教師になるために大学で勉強中のアームは一番安定していて、すべてを分かってくれている彼氏と相変わらず仲良しです。一緒に居ると楽しくてそして心が落ち着くとのろけていました。
泣いてばかりいたポーンが今では憧れのお兄さんに
妹たちからも頼りにされるお姉さん、アーム
銀行勤務があわず大型スーパーに転職したピーダーウは持ち前の明るさと真面目さでとても楽しく働いています。どうも彼氏も出来たような。市内のカフェで働くミルク、もともと動物が大好きな彼女は犬を飼いはじめ彼氏とも落ち着いた関係を築いています。大型飲食店で働くテンモー、ゴイ、オン。この国にまだまだナチュラルメイクというものが根付かないのだと再認識させられるほどの分厚い化粧をしていますが、キビキビ働き、楽しそうです。
動物大好きで気持ちの優しいミルクは24歳!
素顔のゴイ。カレンの村で藍を収穫しに行った時
まだまだ自分探し中のナットとスラチャイ。現在バーンロムサイの大工として働くヌンはもともと性格が良く気の優しい子なのでしばらくはバーンロムサイで働きながら次にもし本当にやりたい事が出て来た時にサポートしてあげられればと思います。彼は高校中退なので出来たらバーンロムサイに居る間に定時制高校へ通いせめて高卒の資格だけはとってもらいたいです。
ナット、がんばれ
大工として働くヌン
スラチャイは今音信不通ですが、彼の描いた絵や作った作品は本当に素晴らしかったです。彼のアーティスティックな感性が何かの形でまた出るといいのですが・・。
短大に通い始めたメイレックは念願の市内暮らしと学生生活をエンジョイしているようです。体育大学に進学しサッカーの審判を目指すタン。とにかくなんとか4年間大学に通い卒業して欲しい、ただそれだけです!
絶対卒業してくださいね、タン!
バーンロムサイの保母として働き始めたミウとスワイ。スワイは介護士や保母の勉強のために現在半年間市内の学校の寮で暮らしています。
スワイとミウ
最後にhoshihana villageのスタッフとして働くプローイ。後輩も2名いてすっかり先輩格として指導する立場になりました。期待です。
2004年5月、小学校と幼稚園の入学式の日
こうしてホームの外に暮らす子どもたち、総勢30名。音信普通の子どももいますが、でも皆、自立しようと、またすでに自立して頑張っているのです。
この先彼らが何か本当に助けを必要としている時に手を差しのべることができるようにと思っています。
最後におまけの写真です。ちなみにホームページトップに出ている犬の写真はパンダです。
ガノックは来年高校卒業。大学進学?!
ゲンはオーガニックファームで働いてます
昔は良く激泣きしていたジンダー
女の子の水着? ペット
まんまるだったペン
今は声変わりしているベン
このころのニサーは入退院を繰り返してました
タンとボーイにいじめられるパーヌ
ブーレック(茶色)とぶーちゃん 2007年
現在のブーレック
麻生 賀津子 | 2015/12/10(木)
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