ファイダップ
タイ語で、ファイは電気、ダップは消えるという意味です。
つなぎ合わせると、「停電」という意味になります。
ここ最近、バーンロムサイのあるナンプレー村ではファイダップ(停電)が何度か起こりました。
理由は、この時期では大変珍しいのですが、嵐です。
子どもたちに被害はなかったものの、女の子の棟と食堂の間にある木に二度も雷が落ちたらしく、
電気が復旧してからも、ほぼ二日間ネット回線が使用できない、パソコンが1台壊れるというトラブルが発生しました。
ファイダップが起こる度、常々感じているのですが、日本に生活していた頃(今もですが…)は、
なんて電気に頼った生活をしていたんだ…と。
当たり前に使ってきた電気なので、その当たり前のものがなくなった時に、初めて「あれもできない…これもできない…」と気付かされるのでした。
そして、こちらでは電気が止まると、水のくみ上げができず、断水にもなります。
シャワーも浴びられなければ、トイレにも行けなくなるのです。
昼間に停電になれば、パソコンが使えず仕事ができない。
夜に停電になれば、シャワーも浴びられない、本当に真っ暗闇で、水も使えないので料理も作れません。
真っ暗闇の中で、何をすればよいのか…と途方に暮れるしかないのです。
停電になって、初めて電気が使えるありがたさに気づかされます。
そして、雷によって引き起こされたネット回線トラブル。
いつもお世話になっている中島さんに来て頂き、さっそく復旧作業をして頂きました。
説明ができるほど詳しくは理解できなかったのですが、中島さんは不具合の原因や現在のパソコンの状況を説明して頂きながら、作業を進めて下さいました。
日本にいると、ものが使えなくなると、新しく買い替えようというようなってしまいましたが…
壊れてしまった機械でも、古くて使っていなかった他の機械の部品を取り出して使えるように修理をする。
壊れた機械でも、一部使用できる機能を利用して、他の機械とつなぎ合わせて機能を復旧させる。
知識がなければできない事ですが、壊れても修理しながら大切にものを使うこと。
昔は、当たり前だったことが、当たり前に感じられていないことに気付きました。
たくさんのものが手に入る日本。
必要なものがなかなか手に入りにくいナンプレー村。
少し不自由な環境で暮らしてみて初めて気付かされる大切なことでした。
そして、今日のナンプレー村は、あの大嵐が嘘のように晴れています。
そんな日でも、夕方には突然の大嵐!なんてこともしばしば。
どうか嵐が来ませんように!!
松井裕美 | 2013/02/23(土)
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