カレン族の村へ
タイには多くの山岳民族が住んでいます。
BAN ROM SAIにもリス族、モン族、カレン族、タイヤイ族出身のスタッフが縫製場や
ゲストハウスでそれぞれの得意分野を生かしながら毎日元気に働いています。
先日、友人の紹介で、ワークショップに行くというバンコクの大学生たちに混じりカレン族の村に行くことができました。
彼らは4日間、実際にカレン族のお宅にホームステイしながら織りや染めを学んでいましたが、
私は日帰りで参加させてもらいました。
観光地化されている村も多い中、私たちが行った村はほとんど手つかず。
車で村を少し走りましたが、見える家見える家でみんな日常的に織りをしている光景を目にする事が出来ました。
昔のカレン族の住居。
今はもう少し現代的な建物に住んでいます
カレン族には、伝統的な腰織りという自分の腰回りに織り機を掛け縦糸は家の柱や木に掛け織る織物があります。
体を織り機の一部として使用するので織り上がる幅は人の腰の幅程しかありません。
彼らは、綿花から育て、紡いで織る作業まで全てを自分たちの手で行っています。
そんな一連の作業を体験させて頂きました。
まずは綿花から種を取り除く作業から。
ローラーの様な道具を使って、右手でハンドルを回しながら種を取り除きます。
種が取り除かれたわたは白いものと色付きのものとに分けられ、糸状に紡ぎやすくする為に、わたに空気を含ませます。
弓矢のような形の道具に綿を絡ませながら弾いていくと繊維と繊維の間に空気が含まれ、フワッフワになります。
まるでプードルの毛を刈ったような風合い
これはまさにトイプードル!
一度空気を含ませたわたを棒に巻き付けて紡ぐ準備は完了です。
次は綿わたを糸状に紡ぐ作業
実際に紡ぐ様子を見させてもらいましたが、村の人はいとも簡単にスルスルーと紡いでいます。
吸い込まれていくようにスルスルと巻かれていきます
私たちがやるとこんな感じ!
本当に難しい。。。
一見簡単そうに見えましたが、いざ自分でやってみると、ボソボソになり途中で切れたり、一定の太さを保つ事は1日の体験できてる私には
到底出来るものではない難易度でした。
この「紡ぐ」作業は行程の中で一番難しく、カレン族の中でも出来ない人がいるそうです。
そうやって大切に人の手で紡がれた糸はなんだか温かく、また親しみ深いものです。
せっかく来たのでということで、腰織りも体験させて頂きました。
実際に試みるものの上手くはいきません。。
サクサク織っていく村の女性
うーん本当に難しい!
糸を緩めるタイミング、シャトルの通し方ひとつひとつが絶妙な力加減を必要とします。
少し織っただけでも腰とお尻が痛くなりました。
これを1日織り続けるには体力が本当に必要なんだと実感。
そして織るのは男性ではなく女性の仕事、実際に体験してみて村の女性に敬意を払わずにいられませんでした。
(因に男性は道具を作るのが仕事なのだそうです)
約1ヶ月程前に新しくBAN ROM SAIに仲間入りしたティップちゃんとプーちゃん。
(また後日ご紹介します!)
来てすぐにさき織りを織ってもらいましたが、一発で綺麗に織り上げました。。。。
カレン族のDNAは10代の2人にも受け継がれているようです。
彼女たちの得意分野を生かしながら、また新しい商品を産み出していければいいなぁと強く思いました。
腰織りも、また挑戦したいです。
次回は私もホームステイ!
上村 亜紀 | 2012/06/05(火)
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