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ダム



開園当時からホームにいたダムが9月27日の午後亡くなりました。
今ホームにいる誰よりも一番長い付き合いだったのがダム、いるのがあたり前だったダム。

自分もバーンロムサイの一員と思い
集合写真を撮る時は必ず前列に積極的に参加
ムーガタ(豚鍋)を食べる時はあっちのお鍋、こっちのお鍋とぐるぐる回り
子ども会議の輪には必ず参加
階段の途中が昼寝場所、子どもたちも当たり前にその段を飛ばして上り下り
国立公園に一緒に泳ぎに行き
車のドアを開けると乗り込んできて
人間を噛んだことは一度もありませんでしたが、山からもらわれて来たその日にダムに噛みつかれ肺に穴が開き空気がヒューヒュー漏れ、大慌てで獣医に駆けつけ命拾いした子豚のブーちゃんも今は大豚
猫も嫌い、どんな猫も見ると追いかけ回し
シャンプーも鎖につながれるのもどこかに閉じ込められるのも大嫌い
12歳を過ぎた息子のケンちゃんの体を前歯でやさしく噛み
映画「プール」そして「パスコ」のコマーシャルにも出演

何より怖かったのが打ち上げ花火の音と雷、、、

バーンロムサイから西へ行った丘の途中に生まれ育った実家があったのですが、おいしくたっぷりある餌とたくさんの仲間がいるバーンロムサイを実家と決め住みついてくれました。丘の上まで一緒に散歩に行く途中必ず元実家に顔を出しぐるりと臭いを嗅いであいさつを済ませ出てきました。恩を忘れぬ律儀なダム。

15年程の自由で素敵な一生を送り、最後の二日間だけちょっと苦しそうに見えましたが、消え入るようにその命を終えました。その途端、バケツをひっくり返したような大雨が降り、雷鳴が轟きました。いつも好きだった事務所の近くの芝生の真ん中に埋葬し終えた頃、夕日が顔を出しました。息子のケンちゃんもダムが埋められた場所の近くをぐるりと歩いていました。

ダム、本当に長い間バーンロムサイにいてくれてありがとう!!大好きでした!!

丁度5年前の9月27日は、ヤンゴンで長井健司さんが銃弾に倒れた日です。
  

名取 美和 | 2012/10/01(月)

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