凝り固まった気持ち
自分では思いもしない所で凝り固まってしまっていた気持ちに気づいた瞬間は、とても恥ずかしい気持ちになる時があります。
先日ハッとさせられた出来事がありました。
車で資材の買い物に出かける時いつも止まる交差点、そこにお花の飾りを売っている人々がいます。
今まで私は売っている事には気づいていましたが買った事はありませんでした。
車内からその光景を眺め、すごく綺麗に飾り付けられた花の様子をみて、あれは幾らくらいで売っているのですか?と質問をした事はありました。
でも実際に窓を開けて、購入するという行動に出た事はありません。
そしてその1つの飾りを売る事で得られる収入は20バーツ(約60円に満たない)のです。
作るだけで大変なのにそれを20バーツでしか売れないなんて!と思ってはいるのに、その先の事を考えていなかったのです。
美和さんと出かける機会があり、いつものその交差点で一旦停車した時やはり私は見過ごそうとしていました。
隣に乗っている美和さんに「窓を開けて!」と言われるまでは。
運転手側に立っていた売っている男性に「長いやつありますか?」
と声をかける美和さん、私がみると同じ長さの少し短いものしか持っていませんでしたが、「大丈夫、これで」と20バーツをさーっと出し私の目の前でとても自然に購入したのです。
私は
一瞬頭の中が!!!!!!!
しばし、呆然とそのやり取りを見る事しかできませんでした。
その後ハッと我に返ったのはやはり美和さんのこの一言でした。
「このお花、とってもいい匂いがするのよー」
私もそのお花の飾りを手にとり、匂いを嗅いでみると本当にいい匂いがします。
その瞬間に、大事な事を見過ごしていた自分に気づきました。
と同時に、なんて私は気持ちが小さい人間なんだろうと思わずにはいられませんでした。
以前にインドやベトナム、アジアの国々でこういった光景を何度も見る機会があり、その断片的な経験値で
”窓を開けてはいけない”と思い込んでいたようです。
確かに危ない国もあるので、一概には言えませんがここチェンマイではそういう事はほとんど皆無に近いように感じます。
(注:必ずしもそういう訳ではないかもしれないので、あくまでも状況判断は大切です)
その花を買う事で、売った人たちが市場でカオニャオとおかずを買う事が出来て、その日に暮らしていけるお金が少しでも得られるのなら、私にも出来る事だと思いました。
こちらに来て、色々な生活の違いや考え方に直面する機会があります。
それを、自分の枠で考えるのではなく、その土地にあった方法で考えていく事がとても大切な事なんだと思いました。
お金は巡るもの。
見返りを期待すると言う考え方ではなく、自分が幸せならその幸せを人にも分け与える
”徳を積む” タンブンの文化が根強いタイではとても当たり前の行為なんですね。
そんな事を感じられたこの日はまた、日本では味わえない感覚を養えた日でした。
凝り固まった気持ちもマッサージでほぐれるならいいんですけどね:(
そう簡単ではないようです。
今日の月は、なんだか天に登っていく生き物のようでした。
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北海道/札幌 cholonにて「ban rom saiの手仕事」展が開催中です。
9月21日(金)より30日(日)まで、札幌にある「cholon (チョロン)」にて展示販売会が開催されています。今回は「ban rom saiの手仕事」展として、長財布やポーチなど山岳民族の古布アイテムを中心に、バーンロムサイの小物雑貨をご紹介いただいています。
cholonさんは、オリジナルを中心とした洋服とセレクトした雑貨を扱っている素敵なお店。東京の蔵前(以前は代官山に有りました)にもショップが有り、こちらでも引き続き10月5日(金)より14日(日)まで「ban rom saiの手仕事」展が行われます。
札幌店は大通公園の一番西端のすぐ近くに有り、店の前の道路には路面電車がのんびりと走っているそうです。お近くの方、またこの時期札幌に行かれる方、ぜひお立ち寄りください!
■北海道/札幌 cholon(チョロン) 「ban rom sai の手仕事」展
期間: 2012年9月21日(金)~9月30日(日)
時間: 11:00〜19:00 *火曜日定休
場所: 〒060-0061 札幌市中央区南1条西12丁目ASビル1階
TEL. 011-210-0787
http://www.cholonweb.com/
上村亜紀 | 2012/09/29(土)
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