BOY/Rikyu + Banromsai WORKSHOP
先日10月16日と17日の二日間、BOY/Rikyuの皆さんとバーンロムサイの子どもたちとのワークショップ “ハンドメイドファッションショー” が行われました。このワークショップは、以前からバーンロムサイを支援して下さっている東京とバンコクのBOY/Rikyuの皆さんが、働くことの楽しさを子どもたちに知ってもらおうと企画して下さったもので、当日はバンコクのBOY/Rikyu 2店舗のスタッフ全員がチェンマイのバーンロムサイまで来て下さいました。
まずは、BOY/Rikyuチームの皆さんと子どもたちが対面して自己紹介です。子どもたちはほぼ初めて見る「バンコクの人」に、まるで宇宙人にでも遭遇したかのような反応をしていました。ペットなどはタイ人スタッフの皆さんのことを最後まで「タイ語がすごく上手なガイジン」だと思っていたフシがあります。子どもたちには「バンコクの美容室の人たちが来る」としか言っていなかったので、いつも頭を刈ってくれる近所の床屋のおじさんのような人たちを想像していたのかもしれません。
子どもたちはモデル役の3チームとステージを作る裏方役チームの計4チームに別れ、2日目の夜に開くファッションショーに向けて準備を始めました。モデルチームの子どもたちは同じく3チームに別れたBOY/Rikyuスタッフの皆さんと一緒に、まずは自分が身につけるヘアアクセサリー作りから。男の子のヘアアクセサリーのテーマは「星」で女の子は「花」です。(hoshihana villageの「ほし」と「はな」です!!)
縫製場から分けてもらった布切れや、紐やレースの切れ端、スパンコールなどをプレイスペースいっぱいに広げて製作開始!!
小さい頃からシラパ(美術)教室や様々なイベントを通して「ものをつくること」に慣れ親しみ、そして何より「ものをつくること」が大好きなバーンロムサイの子どもたち。その集中力にBOY/Rikyuの皆さんはとてもびっくりされたそうです。
そして、「ヘルプがすごい!」とも褒めていただきました。「ここであれがほしい」とか「ここでこれをしよう」と思っていると、すかさず子どもたちの手が伸びてきて「あれ」を取ってくれたり、「これ」をしたりしてくれるのだそうです。これはものづくりの「経験」からくる「勘」によるところもあるかと思いますが、バーンロムサイの子どもたちの中には、いろいろと気が付く子、先回りして考えることができる子がけっこういて、案外と将来サービス業で活躍する子が出てくるのではないかと思うことがよくあります。
裏方チームはプローイ、ガノック、スワイ、ゲン、学期休み中でホームに帰ってきていたピーダーウ、それから学校があったので夕方以降の参加になりましたが、オンとタンの総勢7名。今回のワークショップの総監督ダイお兄さんの指揮のもと、ステージ美術、照明、音楽、撮影を担当しました。
将来カメラマンになりたいプローイはワークショップのメイキングの撮影を任されました。
いつもは廃品回収に出すペットボトルを利用してランタンを作るスワイ。
スワイは「ペットボトルで作ったランタンでこんなにきれいな照明が作れるとは思わなかった!」と興奮していました。
照明器具の修理や延長コードの配線に
大活躍のゲン。
木登りの得意なガノックはランタンの
取り付け担当。
「裏方」といえば、もう一人。ヘアメイク担当のミウ。ミウが将来「人をきれいにする仕事をしたい」という夢を持っていることを知ったBOY/Rikyuの皆さんが、ミウをヘアメイクチームに入れて下さいました。
衣装はバーンロムサイプロダクツの昔のサンプル品を中心に用意。ちぢみガーゼを巻くなどして工夫をしました。
ずらりと並んだ衣装とプロデューサー兼スタイリストのトモミお姉さん。
たくさんのアイデアを出してくれたボランティアスタッフの亜紀さん。
ワークショップ二日目。
衣装、ヘアアクセサリー、ヘアメイク、ステージ周りの準備は着々と進み、、、
いちばん「変身」したのはこの人、ニサー。
かわいらしいモデルさんになりました。
アーパーイです。
ペン。12歳には見えません。。
初めて見るまつ毛カーラーが珍しい男の子たち。
入念なリハーサルも行い、ワークショップの成果を発表するファッションショーは予定時間の19時きっかりに始まりました。手作りの小さな小さなファッションショーながら、BOY/Rikyuの皆さんと子どもたちが二日間タイムテーブルを作って「仕事」をし、チームワークで作り上げた、正真正銘、「本物の」ファッションショーとなりました。近所の方や日頃からバーンロムサイと子どもたちを応援して下さっている方たちがショーを見に来て下さいましたが、“タイ時間”で始まるだろうと“ゆっくり”来て、ショーを見逃してしまった方が続出! その方たちのリクエストにより、モデル役の子どもたちはアンコールで2回ランウェイを歩きました。
将来はモデルさん?
華やかな存在感を放っていたダーウ。
ステージはホームの庭です。子どもたちの立ち位置を確認中のBOY/Rikyuスタッフの皆さん。
子どもたちは今回のワークショップを通して、世の中にはこんなにクリエイティブな仕事があること、一つのファッションショーを作り上げるためにはたくさんの人が力を合わせなければならないことを学びました。子どもたちの将来の職業の選択肢が広がったことは確実ですし、BOY/Rikyuの皆さんの「プロの仕事」を間近に見て、子どもたちが大いに刺激を受けたこともまた確かです。そして何より、子どもたちは二日間のワークショップをめいっぱい楽しみました。どの子の顔もきらきらと輝いていました。
子どもたちにこんなに素晴らしい機会をプレゼントして下さったBOY/Rikyuの皆さん、本当にありがとうございました!!
まだ見ぬ首都バンコクに行ってみたいと言うタム。
世界が広いことを知っただけでも良い経験になりました。
大塚 美里 | 2012/10/25(木)
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