バーンロムサイの古布財布
バーンロムサイのプロダクツの中でもファンが多く人気の高いの古布財布。縫製場を担当する真理子さんや、亜紀さんから「古布財布は1つ1つの行程が手仕事で、手間と時間と想いをかけて作っている商品!日本の方にもぜひその行程を見てほしい」と伺って、つい先日、バーンロムサイの工房にお邪魔してお財布作りの工程を取材させていただきました。
そもそも古布とはタイ北部やベトナム、ラオス、ミャンマーなどの山地に広く暮らす山岳民族の女性達の民族衣装の一部として使われていた布のこと。山岳民族の女性の間では、刺繍が細かければ細かいほど、災いが身体に入ってこないと信じられているとか。緻密なステッチワークに、鮮やかな色彩感。独特のデザインはどれも世界に1つだけの1点モノです。
バーンロムサイでは主にモン族の女性の民族衣装だった布を1点1点丁寧な手仕事で長財布やポーチなどにリメイクしています。特にお財布は、完成までの行程が実に9段階!「世界に1つだけのお財布を、大切に使って頂きたい」バーンロムサイのこだわりは、時間と想いを込めた丁寧な手仕事にあるのです。
1枚1枚丁寧に剥ぎます。
糸くずも除去します。
【お財布が出来上がるまで】
①まずは古布の丁寧な洗浄から。汚れや埃を完全に取り除きます。
②次に布地を傷つけないよう注意しながら、古布の裏地や飾り、糸くずを取り外します。1枚1枚手仕事で取り外すため、根気と時間が必要な作業!
③お財布のサイズに合わせてパッチワークを施すのは、工房のリーダー・シーさんの仕事。古布の組み合わせとデザインを頭で考えながら、手早くミシンで縫製を施します。色彩豊かな布地は、彼女の長年の経験と技術に支えられて1つ1つ丁寧に仕上げられています。
図柄を考えながら断裁します。
丁寧にパッチワークします。
④完成した布地には、芯地を合わせて布の強度を上げます。
⑤裏地には古布のカラーに合わせて、鮮やかなシルクをセレクト。20種類以上のシルクを用意しているそうです。
⑥お財布のカードケースや、小銭入れなど中のパーツを裁断し縫製。ここでようやくお財布の形に。
⑦手仕事チームがビーズを1つ1つ縫い合わせていきます。必要な場合は刺繍のやり直しも。
⑧最後にバーンロムサイの商品の特徴にもなっているカラフルな刺繍を周囲に施し、3日ほどの時間をかけてようやく1つの商品が完成。
⑨しっかりと検品をして、日本に発送します!
一見継ぎ目がわかりません。
手仕事チームが刺繍を入れます。
縫製場のリーダーでもあり、9年間バーンロムサイの工房で働き続けてきたシーさんは、まさに古布財布作りのエキスパート!話を聞くと「パッチーワークの作業はとても大変ですが、1つ1つの古布を大切に、無駄が出ないよう、丁寧に仕上げています」と話してくれました。日本でバーンロムサイの古布財布が人気だと伝えると「嬉しいです」と一言。「バーンロムサイの工房で出来る最高の技術を使って仕上げているお財布なので、ぜひ皆さんに使って頂きたいです」と自信を持って答えてくれました。
古布財布はネットショップでも、アップするとすぐに売り切れてしまう人気商品ですが、鎌倉店でも取り扱いがありますので、ぜひ一度お尋ね下さい。手間と時間と想いを込めて作られた、世界にたった1つのお財布です。
熟練職人のシーさん!(照れ笑い)
谷岡功一 | 2013/01/07(月)
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