「1965年 南シナ海を抜け香港へ」
冬のマルセーユを出発、暖かな地中海からスエズ運河を抜け、灼熱の紅海からアデン湾、アラビア海、ベンガル海、アンダマン海からマラッカ海峡を通りシンガポールへ、そこから北上しバンコクへ到着、今から48年前のバンコク、まさに東洋のベニス、水の町でした。
バンコクの次の寄港地はベトナムのサイゴンの予定でしたが、ベトナム戦争が激化しており寄港できず、そのまま進路を南に取り、南シナ海を東にマニラへと向かいました。第二次世界大戦からすでに20年も経っていたのですが、フイリピンの反日感情は根強くマニラの町を一人で歩かないでくださいと下船時注意されました。
考えてみると私がドイツに渡った1962年は戦後まだ17年、東西ドイツを隔てる壁も1年前に作られ世界は「冷戦」まっただ中。フランスの植民地支配からアルジェリアが独立したのも1962年、キューバ危機も同じ年。そしてベトナム戦争は激化し始めていました。ドイツの首相はアデナウアー、フランスの大統領はドゴール、アメリカはケネディ、ソ連はフルシチョフ。
ドイツに渡る前日本で観た映画の多くはハリウッド映画「ウエストサイドストリー」「アラビアのローレンス」「サイコ」「南太平洋」「渚にて」「ティファニーで朝食を」、、、ドイツに行ってからは場末の映画館の学割でフランスやポーランド、スエーデンの映画の全盛期、アメリカ映画とは縁遠くなりました。
また日本を発つ頃観ていたテレビ番組は「拳銃無宿」「ローハイド」「ララミー牧場」「77サンセットストリップ」と言ったこれまたアメリカものばかり、ドイツではテレビがまだそれほど普及されておらず、テレビはくだらん!と言う環境に居たので1962年から1965年の3年間テレビを観た記憶がありません。ケネディ暗殺のあの事件もラジオで知り、その後映画館で本編の前に上映される「ニュース映画」であの事件を初めて目にしました。テレビの普及と共に消えてしまいましたが、日本でもドイツでも本編上映前には必ずニュースが上映されていました、懐かしいです。
まあそんな時代のフランス郵船の定期航路の三等船客、船の中にテレビも映画上映もなく、遊びと言ったら甲板の上の「輪投げ」か「デッキクリケット」。たまに夕食後レコードがかかり、ゴーゴーやツゥイスを狭い食堂の片隅で踊ったりしている人もいました。プールは甲板の上に設置された3m×3mの風呂桶のような箱、ともかく単調、退屈な船上生活、陸が見えてくると何とも嬉しく、上陸が待ち遠しかったです。港に着くとまずその国の役人が乗船、船上でのパスポート検査。桟橋に直接下り上陸できる港と、港の桟橋まで艀に乗って行かなくてはならないところがありました。揺れている船から上陸し立ってみると今度は自分の体が揺れると言う不思議な感覚。それでも地に足が付くと気持ち良く、解放された気がしました。
マニラでは何人かの日本人と一緒に上陸したと思うのですが、脅かされたせいもあり早々に船に戻ったのか、全くマニラの記憶がありません。そしてマニラの次はいよいよあのウイリアム・ホールデンとナンシー・クワン主演の「スジーウォンの世界」の舞台、香港です!!
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「長かった夏休みもそろそろ、、」
先日自分たちのお小遣いで付添いなしで初めて映画に行ったバーンロムサイの女の子たち、バンコクでの「浦和レッズ」のサッカー試合の観戦に招待され昨日嬉々としてホームを出発した男の子たち、hoshihana villageのお掃除のアルバイトを始めた子たち。「内弁慶の外ハマグリ」の多いバーンロムサイの子どもたちですが、ただいま少しずつ社会性を身につけるべく努力中です。そしてもうすぐ長かった夏休みも終わり新しい学期がはじまります。楽しい事、嬉しい事、悲しい事、悔しい事、寂しい事をともかく沢山体験し、できるだけ多くの本を読み、映画を観、人の話を聞き、旅をし、、、、感受性と好奇心、想像力をしっかり養ってもらいたいものです!
新たに保育園に入園する子が3人、小学校に入学する子1人、中学に進む子2人、高校へ進学する子1人、村の定時制高校へ進む子が4人。暮らしてゆくに際し必要な事をしっかり学び、すべての生きとし生けるものにやさしくできる心を持った、気持ちの良い大人になって欲しいです!ちょっと望みすぎでしょうか、、、、、
「去年仲間入りした捨て猫3匹」
「たっちゃんとマコちゃん」
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■大阪/池田市 café gallery Phteah(カフェギャラリー プテア)にて「バーンロムサイの手仕事展」が開催されます。
5月2日(木)より5月26日(日)まで、大阪府池田市の「カフェギャラリー・プテア」にて「バーンロムサイの手仕事展」が行われます。
チェンマイの工房で作られた衣類や雑貨などのプロダクツの展示販売のほか、デコレーションなしのチャリティベアに、ビーズや布で服を作ったり飾り付けるワークショップも開かれます。詳細はプテアさんまでお尋ねください。
プテアさんは阪急宝塚線・池田駅から徒歩5分、古民家の長屋を改装したこじんまりとした素敵なギャラリー。Phteahとはクメール後で”家”を意味するそうです。
カフェでは有機野菜を使ったヘルシーなお料理や、京都・長岡京の「Unir」のスペシャルティコーヒーをはじめ、美味しく身体にやさしい飲みものも各種あります。
定休日をご確認のうえ、ぜひ足をお運びください!!
●café gallery Phteah(カフェギャラリー プテア)
バーンロムサイの手仕事展
期間:5月2日(木)~5月26日(日)
時間:12:00~20:00
定休日:月・火・水 休み
場所:〒563-0055 大阪府池田市菅原町10-8
TEL:(072)737-5326
ホームページURL:
http://www.phteah.net■ 東京/丸の内・池袋・有楽町 IDÉE3店舗にて「バーンロムサイ展」が開催中です。
4月26日(金)より5月20日(月)まで、今年も都内のIDÉE(イデー)3店舗にて、バーンロムサイ展が開催中です。古布アップリケシリーズや新作のちぢみガーゼ草木染め製品をはじめ、チャーム付きタッセル、うちわ、カフェパラソルなどの雑貨をふんだんに出展、皆様のご来店をお待ちしております。
●Delier IDEE(デリエ イデー)
場所:〒100-6504 東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸ビル4F
時間:11:00 〜 21:00(月~土)、11:00 〜 20:00(日、祝)
TEL:03-5224-5571 FAX:03-3211-5321
新丸ビル公式ウェブサイト
http://www.marunouchi.com/shinmaru/index.html●IDEE SHOP Variete池袋(イデーショップ ヴァリエテ池袋)
場所:〒171-8569 東京都豊島区南池袋1-28-1 西武池袋本店7F
時間:11:00 ~ 21:00(月~土)、11:00 ~ 20:00(日、祝)
TEL:03-5958-8366 FAX:03-5958-8367
●Attache' d'IDEE(アタッシェ ドゥ イデー)
場所:〒100-0006 東京都千代田区有楽町2丁目5番1号
ルミネ有楽町店ルミネ1 7F
営業時間:11:00 ~ 21:00
TEL:03-5222-1586 FAX:03-5222-1587
IDEEホームページURL:
http://www.idee.co.jp/
名取 美和 | 2013/05/01(水)
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