新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。

バーンロムサイ開園から１５回目のお正月です。

昨年一年、いろいろな形でバーンロムサイをご支援くださった皆さまに心から御礼を申し上げます。ありがとうございました。

昨年のバーンロムサイのクリスマス会には多くの方々にお越しいただきました。１９９９年、最初のクリスマス会、その写真を見るとスタッフ、ボランティア以外のお客様は５人のみ。子どもが１３人、その中の７人の子どもたちがその後命を落としました。

あれから１５年、副作用の少ない抗ＨＩＶ薬の開発も進み、ＨＩＶに母子感染した子どもたちも健常者とほぼ変わらぬ生活を送れるようになりました。「エイズ」に対する差別と偏見も減り、村の子どもたちとホームの子どもたちが一緒に過ごす機会も増え、バーンロムサイを訪れてくださる方たちの数もあの頃と比べると比較にならないほど多くなりました。命の心配、差別や偏見との闘いを繰り返した開園当初の日々、、、

「続けられるのかしら」「このままだとどうなるの」、、、
へこむことも多くありましたし今でも不安がないわけではありません。しかし子どもたちの成長した姿を目にすると、何はともあれここまで継続する事が出来た事は本当によかったと思っております。

しかし世界に目を向けると、、、

どこに向かってゆこうとしているのか「日本」
大きく力関係が変わろうとしている「世界」
人間の「欲」に起因する「貧富の差」
その結果の「戦争」「内乱」「紛争」
多くの国々で発生する自然災害、
経済優先からくる人的災害、環境破壊、

そしてその犠牲となる多くの人たち

子どもたちが巣立ちゆく社会、そして世界が、
明るく平和で希望に満ちていて欲しいと願ってはおりますが、
残念ながらそうではありません。

タイの王様の名言「足るを知る」を実践し、
「分かち合う」事が出来、
日本人が得意であった「お互いさま」で暮らせれば
世の中「平和でしあわせ」なのでしょうが、、、、

しかしこのようにまた新しい年を迎え「今年一年が昨年一年より少しでも心地よい年でありますように」と願わざるを得ません。ちょっぴり暗い新年の御挨拶で申し訳ございませんが、２０１４年が皆さまにとって明るく気分の良い、穏やかな一年になりますように！！と心から願っております。

今年一年、また私どもバーンロムサイとお付き合いくださいますようお願い申し上げます。


バーンロムサイ
名取美和