「読書感想文コンテスト」と「タイの重要な日を知るプロジェクト」
バーンロムサイの敷地を入ってすぐに目に入るのが、大きな木のそばに建つ真っ白な図書館です。
2005年に寄付によって建てられた2階建ての建物は、1階がコミュニティスペース、2階が図書館とパソコン部屋になっています。
夕方になると図書館は村の子ども達、バーンロムサイの子ども達で賑わいます。本を読む子、パソコンを閲覧する子、図書カードにリクエストを記入する子、どこか懐かしい「児童会館」のような雰囲気があります。
開設当初には激しい差別と偏見に悩まされ、村の人はバーンロムサイの敷地内に足を踏み入れなかったことを考えると、大きな変化を感じます。建設から9年。時間はかかりましたが、少しずつ確実に地域の子ども達に受け入れられ、近隣の保護者からも「バーンロムサイにいるなら安心」と言われるまでになりました。
そして、バーンロムサイの子ども達、ナンプレー村の子ども達が月に1回楽しみにしているプロジェクトが、この図書館で開催される「読書感想文コンテスト」と「タイの重要な日を知るプロジェクト」です。
毎月実施される「読書感想文コンテスト」では優秀な子どもに賞品がでるため、特に村の子どもは熱心に読書しています。
表彰式
結果を喜ぶ子ども達
プロジェクトを仕切るのは、タイ人スタッフのベン。
読書感想文を書くにあたり、「正しいタイ語・正しい文章を 書くこと」「きれいな読みやすい文字を書くこと」「登場人 物の心情や作品の語っているものを的確にとらえること/著者の論旨を的確にとらえること」「自分の意見・感想を率直に述べること」「自分のことばで表現すること」を目標としています。
また、タイの「重要な日」を知るプロジェクトでは、
「タイの歴史的文化的に重要な日について正しい知識を持たせる」「自分の力で調べることを通して思考力と探求力を養う」ことを目標とし、毎月40人超の子ども達が参加しています。
嬉しいことは、毎月確実に参加者が増えていること。友達が友達を呼び、本を読みにくる子だけでなく、友達に会いに来る子どもも増えています。また、リクエストボックスには多くのリクエストが集まるようになりました。
また、スタッフのベンの話しでは、日常の会話でも、自分のことを話す機会があり、自己表現をうまく出来る子どもが増えてきたそうで、語彙力もついてきているようです。
夕方、図書館の前で子ども達に会うと
「サワディーカッ」と子ども達は気持ちの良い挨拶をし、図書館の階段をかけあがって行きます。
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谷岡功一 | 2014/01/09(木)
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