地域色
今年もあと二ヵ月、年末のイベントや支援者の方への一年に一度のご報告でもあるニュースレターなどの準備で慌ただしい雰囲気の中、気づいたら都内各所はクリスマスのディスプレーになり、イルミネーションが点りはじめてしまいました。秋もまだ満喫していないのに…すでに冬?ですが、本当は一番過ごしやすく気持ちの良い季節。小さい頃、祖母と庭先で焚き火をしながら、さざんかさざんか咲いた道〜と歌いながら、お芋が焼き上がるのが待ち遠しかったのも楽しい思い出…
最近は自宅の庭でも周りが気になるからか、焚き火は見かけませんし、砂浜での焚き火も禁止。良く行った夕陽スポットだった駐車場は有料になり、それ以外の時間は閉鎖。公園でボール遊びをしている子どもたちは危ないから、と注意され、、、ゲームばかりしていると、それまた怒られ、、、なかなか大人も子どもホッと一息ついて身近な自然に触れる機会が少なくなり、ちょっと息苦しい今日この頃の日本ではなかろうか??
良い悪いは別として、チェンマイのホーム周辺ではよく焼き畑をしていますし、ゴミの収集がないナンプレー村の住民は良く道ばたでゴミを燃やすので、乾季には時々火事になる事も。前の日記にもありましたが、火事の消火に来たお兄さん、最後にポイっと吸い殻を道に投げ捨てて去って行った…と、日本では考えられない出来事。
17年前、初めてチェンマイに行った時とても心地よいと思った“おおらかさ”。仕事をする上でも生きる上でもイラっとする事もあれば、ホッと心休まることもある特性。都会にないヌケ感というか…ゆるさがチェンマイにも、バーンロムサイのお店や事務所がある鎌倉逗子界隈とも共通しているように思います。
人々の感覚や性質が作り出される物に現れて、文化になり…その街や地域、国の雰囲気、個性を形作っているので、好き嫌いはあれど、十人十色、人も国も個性があってこそ驚きやときめきがある。様々な文化があるから旅行も楽しいし、常識が覆されたり見た事ないものにワクワクする。
英語が共通語になって、どこへでも電波が届いてしまう今、北タイの山岳地帯でも携帯が鳴るし…遠くの文化を知る事ができるけど、伝統が薄れて民族衣装がなくなって、みんな同じになったらやだな…と、、、毎年入手困難になる古布の新しい商品を眺めながら思うのです。
その土地の植物や色、図柄がそれぞれの国、地域の個性。
バーンロムサイで良く使われている古布は華やかな色合いと植物柄、カラフルなクロスステッチ等が特徴的ですが、12月1日から開催される企画展にはインドやウズベキスタン、アフガニスタンなど近隣諸国のビンテージファブリックを使った小物やアクセサリーも登場予定ですで、お楽しみに。
…温暖化と共に「日本の伝統色」がトロピカルカラーになりませんように…
名取美穂 | 2014/11/01(土)
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