バーンロムサイの夏休み(後編)
ソンクラーンを過ぎ、長い夏休みも後半に入りました。
とあるワンプラ(仏教の日)を選んで、バーンロムサイでも
ダムフアの儀式が行われました。
ダムフアとは年長者に旧年の無礼を謝罪したり、日頃の感謝の気持ちを伝えたり
新年の祝福のことばをかけてもらったりするタイの伝統的な儀式です
今年も、バーンロムサイ開設からずっと子どもたちを優しく厳しく育んできた代表のメー美和と
我々が暮らすホームの建物の柱の最初の1本から築き上げてきてくれた棟梁のポーチャイに
子どもたち、スタッフ一同、心からの「ありがとう」を伝えました
この日は朝から、年長の女の子が
ガジュマルの木の祠をキレイに掃除します
リボンやポンマライ(花で作られた飾り)なども
新しいものに取り換えます
ナムホムという香りのする液体と
紅花やソンポイの実などをいれた聖水
いい香りのジャスミンで作られた花輪
まずはスタッフから美和さんへの「ありがとう」
最後は大工棟梁のチャイさんです
続いて子どもたちからの「ありがとう」
ぎこちないながらも、手に聖水を掛け
花輪を捧げる姿にふたりの顔がほころびます
今年のダムフアには、子どもたち、卒園生、スタッフ総勢85名が集いました
美和さんから「ありがとうとごめんなさい。このふたつの言葉を
心から伝えらる人になってください。」とのお話がありました
オフィシャルな儀式のあとは、それぞれダムフアを
したい人のところへ行きます
私もウェウさんのところへ行き、日頃の感謝と
これからもよろしく!を伝えました
そのあと一人二人と子どもたちが私のとこへ!
なんて嬉しいことでしょう!
私にも「ありがとう」を伝えてくれました
少し遅れて初代ボランティアのあゆみさんが
卒園生で一緒に働くミルクと一緒に
美和さんを訪ねてきました
卒園後もしっかり働き、たくましく生きているミルクを感慨深く見つめる美和さんの瞳が印象的でした
暑季から雨季に掛けて、タイではフルーツが旬を迎えます
元々、果樹園だったバーンロムサイの敷地には、この時期、様々なフルーツが実ります
立派なジャックフルーツ(タイ語でカヌン)がたわわに実りました
自分の顔よりも大きな果実に、子どもたちも興味深々!
すぐにガキ大将筆頭の双子の兄
チョークが木に登ると
弟のチャイも負けじと登ります
「チャイの方が高く登れた!」
ある日、女の子たちがマンゴーを収穫していました
ひとりが長~い竹の棒を上手に使って実をひねり落とし
他の子どもが下で落ちてくる実を受け取ります
日本では黄色くて甘い完熟マンゴーが一般的ですが
実はタイ国内だけでも60種類以上のマンゴーがあり
大方のタイ人はその形を見れば、種類と食べ方が
わかるんだそうです(驚)
タイでは熟していない青くて酸っぱいマンゴーに
調味料やタレを付けて食べるのが好まれています
すでにフルーツという感じではありません。。。
4月末、頑張ってアルバイトを最後までやり遂げた4人がお給料を受け取りました
受領書にサインするペット
普段落ち着きがなく、よく怒られているネン
でもアルバイト中は大人たちが絶賛するほどの
勤勉な働きぶりでした
猛暑の中、初めてのアルバイトをやり遂げた4人
働くこと、お金を稼ぐことの大変さが少し理解できました
ペットは「休みに入ったらまた働きたい!」と言ってくれました
ある日、コムさんが自転車を持って来てくれて、猛特訓が始まりました
そう言えば、子どもたちが自転車に乗ってるのを見たことがありません
いきなり補助輪なし!
足元ばかり気になります
自転車をまたいで歩く練習
これでこげるようになるの?
1週間後、なんとゲンが、まだ足元ばかり
見てはいますが、乗れるようになってました
そしてガンペーンは姿勢も良く
かっこよく乗りこなしていました
暑い国の暑い季節
髪の長い女の子はいろいろ悩みがつきません
シラミやフケの対策が必須です
ツヤツヤの髪の毛の持ち主サーサーも
シラミには勝てません
まだまだ髪の毛が少ないオームシンも。。。
こうやって時々、薬でケアします
去年の5月、ちびっこが増えたので、急遽寄付を募って作った子どもたちのプレイルーム
休み中は毎日子どもたちでにぎわっていました
ジンダーが命名してくれた名前、ห้องเด็กซนซน 「ホーンデックソンソン」
日本語で「悪ガキの部屋」という意味です(その通り!)
この看板を見ると、いつも温かい幸せな気持ちになると言うタイ人スタッフもいます
遊び方はそれぞれ
メークは小さい木馬がお気に入り
悪ガキ筆頭のオームシン
今日はちょっと知的にドミノ作り
ゲンとヌックニックは塗り絵に没頭し
双子のお兄さんチョークはレストランを開業
調理器具のおもちゃはなぜか男の子に人気です
5月も半ばだというのに、まだ40℃を超える毎日が続いていますが、長かった夏休みもそろそろ終了です
5月に入ったあたりから、みんな「早く友達に会いたいな~」と
学校が始まるのを心待ちにしていました
来週から、またバーンロムサイに静かで穏やかな平日が戻って来ます
大原美穂 | 2016/05/15(日)
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