ロムサイFCの活躍
5月19日、チェンマイ空港近くのグラウンドで行われた麻薬撲滅キャンペーントーナメント。
14歳以下の部にロムサイFCが参加し、見事準優勝しました!
ロムサイFC(青少年サッカープロジェクト)はバーンロムサイの子どもとバーンロムサイ周辺地域の子どもの合同チームで、毎週土日に練習を行っており、最近は地域のトーナメントにも積極的に参加しています。試合に参加することにより自信をつけてほしい、日常生活の中でも自分を出せるようになってほしいと監督のダムさんは話していました。試合に参加するだけでも良い経験になると思いますが、日頃の練習の成果を発揮し準優勝という素晴らしい結果を出せたことで、子どもたちも自信をつけたことでしょう。
またこの時に、試合に出場していたペットと村の男の子2人がチェンマイにあるサッカー強豪校の先生にスカウトされました。
今年の10月にピサヌローク県で企業のCSRの一環の全国サッカートーナメントがあり、そのチェンマイ代表として参加しないかというお誘いでした。初め、その学校に転校しないかという話もあったのですが、それは送り迎えの問題や、勉強もよくできる優秀な生徒が集まる学校で、転校したばかりに落第して卒業できないというような事態になってはいけないと、10月までの練習とトーナメントのみ参加させてもらうことにしました。
ペットと村の男の子2人は、今土日はその学校の練習に参加しています。
他にもたくさんのチームが参加していた中で、ロムサイFCのメンバーが3人も選ばれるなんて、嬉しいことです。私はスポーツのことはあまり分かりませんが、ロムサイFC強いんだなあと改めて思いました。
今、バーンロムサイの年長の男の子はベンとペットの2人だけです。ベンは昨年ポーランドに行って素晴らしい経験をしてきましたが、ペットも実力が認められ、全国トーナメントに出場できることになり良かったです。
ベンとペット(奥)
活躍しているのは、大きい子たちだけではありません。
7月22日には、地域のトーナメント(10歳以下の部)にちびっこチームが参加し、3位に入賞しました!
後日トロフィーと一緒に撮影した写真
後列が試合に参加した子どもたち
10歳以下の部に参加したのは7~9歳の子どもたち。他のチームが10歳の体格のいい子どもを中心に構成されている中でよく頑張りました。バーンロムサイの子どもは全体的に細身で、他のチームの大きい子と比べると身長も腰ぐらいまでしかなかったとか。
一緒に行って手伝っていたヌン(バーンロムサイの卒園生で今はホシハナヴィレッジの大工として働いている)によると、はじめ他のチームの大人たちがロムサイFCを見て、
「あんな靴でよくサッカーできるね(サッカーシューズではなく、普通の運動靴をはいているので)」
「うちのチームの敵じゃないな」
などと話しているのが聞こえたそうですが、試合が進むにつれロムサイFCを見る目が変わっていったそうです。
最後には「(自分のチームに対して)何してるんだ!ロムサイFCを見てみろ!あんな運動靴で点を入れているじゃないか!」という声に変わっていったと笑っていました。
ヌンは普段の練習からアシスタントとして手伝っているので、鼻高々の様子でした。帰る頃には、皆がロムサイFCのところにお菓子を持って来てくれたりして、まるでヒーローのようだったと楽しそうに話していました。
試合を見に行っていた元ボランティアの方にも話を聞いたのですが、ロムサイFCの子どもたちは、他のチームの子どもと比べてガッツがあるということでした。やはり、普段から集団生活で精神的にも体力的にも自然と鍛えられ、それがスポーツでも発揮されているのでしょう。これはバーンロムサイの子どもたちの強みだと言えると思います。これからも、日頃の練習の成果を発揮できる場所に積極的に参加させてあげたいと思います。
ちびっこたちの練習風景
ガッツがあります!
山下曜子 | 2018/08/14(火)
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