庭の木
バーンロムサイは、たくさんの木があって緑豊かな場所です。もともと木があった場所に後から建物を建てていったわけですが、その後も木は成長するわけで、様々な支障が出てきました。
また、そうでなくとも年を重ねた木は倒木の恐れもあるということで、今回4本の木を切ることになりました。
まだ生きている木を切り倒すのは、何とも忍びなく申し訳ないことですが、ICUの横の木は根がどんどん伸び男子寮、ICUのトイレの下水管を何度も壊しており、このままだと建物自体も危険なので、今回やむを得ずの決断となりました。
11月19日朝には、木を切る許しを請うためにガジュマルの木の祠にお供えをして、お参りしました。
4本の木は大工さんたちだけで切れるような規模ではなく、外からクレーン車をレンタルしました。
クレーン車を間近で見る機会はほとんどなく、どんなものが来るのか特に想像もしていませんでしたが、来てみるとこんなに大きいのかと思ったのと、それよりもバーンロムサイの前の細い道をどうやって通って来たのかということが驚きでした。
何度も切り返しながら、しかもバックで!!!
すごいー
メー美和はじめ、日本人スタッフも集まって見学しました。
クレーンは、日本製です。形を変えていくクレーン車を近くで見るのは楽しく、小さい男の子たちが車を見るのが好きなのが分かる気がしました。
まずは、食堂横のチークの木2本を切ります。男子寮と女子寮の間には壁がありますが、吊り上げて壁を乗り越え、広い場所に置く作戦です。
ちょうど良い場所を探すクレーン車
大工のポンさんが木に登り、
吊り上げるためのロープを巻きます。
そこからはもうあっという間!チェーンソーで根元を切り、いとも簡単にクレーン車で吊り上げて、男子寮前の庭に移動させました。
チークの木はホシハナヴィレッジにコテージを建てる際に使えるので、大工オフィスに移動させます。本当にあっという間に2本切り終わりました。
近くで見るとこんな可愛い実が。
中の実はほわほわの毛に包まれていました。
次は、表の門近くのゴムの木。こちらは切るのは先ほどのチーク材と同じ要領ですぐに終わりましたが、周りに他の木や建物があるので、開けた場所に置くのが大変そうでした。
切った後、そのまま倒せる場所がないので、
一度移動させてから倒しました。
変な方向に倒れそうになって、
みんなが慌てて木を押さえているところ。
なんとか置いた後、隣の木に引っ掛かって折れた枝を落とすために、ポンさんがゴンドラに乗って華麗に上っていきました。アイドルグループのコンサートの負けず劣らずの光景!?
結局この日は3本の木を切ったところで時間切れに。最後の木は、翌日に持ち越されました。
最後の難関は、ICU横の大木。トン君曰く、樹齢は70~80年ぐらいだろうとのことでした。他の木に寄生されて、下と上とでは葉っぱも全然違い、もやは何の木が分からない状態。
この場所から男子寮のトイレまで根がたどり着いて、下水管を壊すとは、、、植物の力、自然の力は人間の想像を超えるものがあります。
ICU、車庫の位置関係から、この木はホームの庭に移動させられないので、隣の土地主さんにお願いして、使わせてもらいました。
真っ直ぐだったチークの木、ゴムの木とは違い、曲がっているので、根元を切って一気に持ち上げることはできません。2回に分けて切りました。後からトン君に聞くと、重さはそれぞれ2トン、3トンあったそうです。
そして、ショベルカーも登場。作業は子どもたちが学校に行っている間に行われましたが、子どもたちがいたら特に男の子は興味津々だったことでしょう。ゴムの木の根っこ、過去に切った木の切り株も掘り返してもらいました。
ショベルカーを借りたのは、実はICU横の木を移植するためです。この木は材木としても使えないし、切り倒すだけではかわいそうということで、ホシハナヴィレッジの敷地に植えることにしました。2株に分けたので、それをそのまま運んで植えました。
大工オフィス横
貯水池横
2日間にわたる大仕事。大工さんたちのチームワークと迅速な作業は素晴らしかったです。ICU横の木をクレーンで移動させる際に、隣の土地のブロック塀を壊してしまい、こちらで修理を負担しなければならないという「おまけ」付きでしたが、とにもかくにも終わりました。
チークの木は将来ホシハナヴィレッジのコテージに、ICU横の木は新しい場所に根付いて、また緑の葉で茂らせることでしょう。
山下曜子 | 2019/11/26(火)
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