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山岳民族支援プロジェクト2019 1日目(2019/12/17)その2

山岳民族支援プロジェクト1日目、夜。

メー・ホーン・クラーンを18時前に出発し、ほんの10分程でメー・クープ(แม่เกิบ)の学校に着きました。1日目の夜は、この学校に泊まらせていただきました。

昼間は太陽が照りつけて、日陰にいたいほどですが、朝晩は冷え込みます。

焚火で暖を取る。

日が暮れていく…

山岳民族支援プロジェクトでは、よく思いがけない再会があります。今回もありました。
上の写真の左の男性は、この学校のワース先生、26歳。カレン族。

翌朝ソムチャイ僧侶が撮影した写真

・・・さかのぼること約17年前。
ベンさんは大学卒業後、軍隊での兵役を終え、ハンセン病患者とその家族を支援する団体で働いていました。そこで、オムゴーイ郡の村に行き、ハンセン病患者のいる村を支援していました。そこで水がなかった村に山から水を引いてきたり、村の各家庭にトイレを作ったりしていました。

下見には、まずベンさん1人で行き、実際の工事などは政府からの技術者、チェンマイ大学のインターン生などと5~6人で行き、村人と協力して行いました。村人はベンさんたちことを「モー(お医者さん)」と呼んでいて、ベンさんはその中でも「トイレ先生」と呼ばれていたそうです。その時にピポー村で知り合ったのが、ワース少年、当時9歳。

当時から勉強熱心だったそうですが、本を読む時に目の前5cmぐらいに顔を近づけて読んでいたので、ベンさんがおかしいと思い、眼科に行くことをすすめ、それで近視であることが発覚。牛乳瓶の底のようなメガネをかけるようになったそうです。

当時、山でタイ語を話せる人は貴重な存在。ワース少年もタイ語でコミュニケーションが取れる数少ない人の一人でした。ベンさんが村人たちと話をする時には、通訳として手伝っていたそうです。ワース少年は、ベン兄さんが大好きで、どこに行くにもついて行っていたそうです。

それから時は流れ、、、勉強を続けたかったけれど資金的に難しかったワース少年は、おそらく中学生ぐらいの時に出家して、お坊さんのための大学に通いました。そして、学士を修了。その頃にベンさんはFacebookでワースを見つけ、交流が復活。

ワース青年は大学を卒業してからしばらく就職できなかったそうですが、ベンさんが紹介して山の学校の先生に応募しました。その時には先生になれなかったそうですが、その後晴れて山の学校の先生に。

2人が実際に会うのは、ベンさんがトイレ先生と呼ばれていた時代以来、今回が初めてです。

「あの時のトイレ、今も使ってるか?」と昔話に花が咲きます。トイレは今でも使われているそうです。

こういう出会い、再会を目の当たりにするにつけ、人生、そして人と人とのつながりの不思議を感じずにはいられません。ワース先生も、それはそれは嬉しそうで、甲斐甲斐しく私たちの世話をしてくれました。


さて、到着したら、早速晩ごはんの準備に取り掛かります。
山の学校では、先生が住み込みであることがほとんどなので、学校にはたいてい台所があります。私たちのチームでは、料理をするのは男性の役目。

コムさん

ダムさん

すごい量の唐辛子!!!

山の方が用意してくださったごはん
山のごはんはおいしいです。

女性陣は、星を眺めながら、ごはんができるのを待つ。。。幸せです。。。

星がきれいでした。

チャイヤー僧侶の野菜炒めに
コムさん特製の焼き豚とタレ

晩ごはんが終わったら、夜のイベントの準備。

風船をふくらませる子どもたち

音響セットもばっちり!

山の子どもたちが、たくさん練習したであろうダンスを披露してくれました。
https://www.facebook.com/banromsai/videos/2779318002129482/
寒いのに、民族衣装を着て。独身の女性は、このような白いワンピースを着て、既婚の女性は、カラフルな織物や刺繍のついた衣装を着ます。

残る人は12時ぐらいまでやっていたようですが、私たちは早々に退散。トイレ兼水浴び場の数も限られているので、順番に水を浴びます。この時点で十分寒いので、とにかく迅速に水を浴びるのが正解。

泊まらせていただいた校舎
清潔で快適でした。

先生の工夫が見られる歯ブラシ置き場

校舎といっても、窓、扉が閉まるわけではなく、風がぴゅーぴゅー吹き抜けます。それでも、屋根と壁があるだけでもありがたいこと。寝袋に入ってしまえば、ぐっすり眠れます。

2日目に続く。

山下曜子 | 2019/12/27(金)

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