カレン族の民族服を買う
朝、縫製場に出勤すると若い子たちがなにやらにぎやかにしてました。
カレン族の民族服を見ながら『きれい、きれい』と人だかりが出来ています。
バーンロムサイの縫製場には山岳民族出身の人たちがいます。
出身部族も様々でリス族、モン族、カレン族の3部族の人たちが今はバーンロムサイで働いてくれています。
彼女たちは幼い頃から手作業でぞれぞれの民族衣装を作り上げ、生地の織り柄、刺繍の模様、使用するパーツ・材料などもその部族によって色々です。手先が器用な彼女たちの技術はバーンロムサイのもの作りには欠かせない要素の一つで、彼女たちの存在はとても大きいです。
何回か日記でも取り上げられていますが、ここ数ヶ月カレン族の腰織り布を使った商品がバーンロムサイのもの作りにも再び使われています。
それも、今縫製場で働いてくれているダオルアンさんがカレン族の出身で彼女の村で作られている腰織り布の上がりがとてもきれいで、バーンロムサイもこの素晴らしい伝統技術を守るために少しでも力になれればと思い支援の意味も込めて腰織り布を依頼することになりました。
そして、今朝はそのダオルアンさんが自身の民族服を縫製場に持って来ていました。どうやら縫製場のおばちゃんからお願いされていたようです。
カレン族独特の織り柄
特にこの服に反応していたのはモン族の子たちでした。カレン族特有の織り柄を見て『柄・色がとってもきれい、こんなに手間をかけてこの値段なら全然高くないよ』と言っていました。
いくらなのか聞いてみると、小さいサイズの方は300バーツで多きサイズは500バーツと言っていました。
今の為替レートですと750円くらいでしょうか・・・・・日本人の750円は大金ではないと思いますが、300バーツというとタイ人の約1日分のお給料に相当します。
チェンマイの物価で300バーツといえば色々なものが買えます。
エビフライがしかも定食としてご飯・味噌汁・小鉢付きで食べれます。マッサージを2時間することが出来、パスタ屋さんへ行き二入でパスタ・ピザ・サラダ・ドリンクを注文して割り勘すると大体300バーツくらいです。チャーハンや麺類が屋台だったらそれぞれ10回食べれます。万国共通割高なスターバックスコーヒーでもフラペチーノが2回も飲めます。
ということで、300バーツもあれば色々なことが出来るのです。
私には決して安い買い物には思えないのですが、彼女たちにとっては、言うならばものの価値を分かってる人たちにとっては高くはないということなのでしょう。
特に手仕事をする彼女たちにはその地道さ大変さが良く分かるのかも知れません。
以前人から聞いた話ですが、人が商品を購入す時その人はその値段に相当する価値があるからその商品を購入するのではなく、その値段以上の価値があるから購入するのだ、と聞いたことがあります。
ネームバリューや流行だけではなく、その本当の価値を分かってこそ購入する意味がある、“買い物”の本質を小さなところで垣間見れた気がします。
今回この民族服に一番反応したのはモン族のインちゃんでした。
鏡の前で試着し、サイズが合っているかも確認、ピッタリでした!
彼女はその後この服を購入し、その日一日中この服を着ながら仕事をしていました。
小林 優 | 2012/02/07(火)
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