ドキドキの古布まとめ買い
先日も古布について書いたのですが、最近の古布市場はどんどんとお店が増え、敷地面積が広がっています。
もともとある古布市場内ですが、以前と違って古布を置いているわけではなく、古布と同じような刺繍をほどこした布を使った製品がほとんどを占めています。
現在はもともとあった市場の脇の道からどんどんと敷地は先へ伸びていき、現在は突き抜けた大通りに面した方まで同じような商品が販売されています。
このお店はもともとある古布市場の横に隣接された建物に独自にお店を開いており、最近はこのお店から古布を買うことがほとんどです。
というか、このお店くらいしか買おうと思う古布がないのです。
お店の人は私が常に古布を探しているのも知っているため、新しく入荷があった時には電話で知らせてくれるので、電話があるとすぐに見に行くようにしていました。
ですが少し前に、このお店の人たちが仕入れの時に条件にされているのと同じで、「中身を見ないで100枚以上をまとめ買い」する条件を提示されました。
これまではそうやって仕入れられてきたであろう沢山の古布の中から、私たちが欲しいと思う古布だけを選別して購入していましたが、そうやって状態の良い布だけを買っていく人ばかりなのでしょう。
仕入れする側は、まとめて袋に入って選べずにまとめ買いしているので、どうしても状態の悪いものは売れ残るらしいのです。
そこで先日は
「ここに入っている古布120枚は全部いつも買っているような手刺繍の古布だ、全部まとめてじゃないともう売らない」
と言われてしまいました。
これがそのまとめ売りの商品。
そのうちの真ん中の袋が私がよく買う古布ばかりが詰まったものだと説明され、でも写真のように買う時点ではほんの一部しか見えていないのです。
見えているところは確かに良さそうな布ではあるけれど、120枚…
価格は日本円にしてもかなりの金額。
とりあえずは考えてみるとその場を去ったものの、縫製場に戻ってタイ人スタッフにそのことを話しては溜め息、買うかやめるか相当悩んでいろいろと相談した結果、一度買ってみましょうということになり、思いきった決断をしました。
結果、ほぼ良い状態の古布がほとんどで、これはいつもなら買わないというものはほんのわずかでした。
優さんとドキドキしながら開けたときの緊張はまだ忘れられません。
この結果を受けて、また同じようなのがあったら絶対にすぐに電話して、また買うから、とお店の人にはお願いしているのですが、その後はまだ入荷がない状態です。
いつまで買えるのかとドキドキしますが、とりあえずもうしばらくは古布商品の生産は大丈夫そうです。
上田 真理子 | 2012/03/05(月)
前の写真日記:『ポーン』次の写真日記:コムさんの厳しいお皿洗いチェック。写真日記一覧へ戻る